現在位置を確認します。

アクセスカウンタ

zoom RSS キリスト教の誕生から世界への布教をダイジェストで。「世界の中のキリスト教」

<<   作成日時 : 2018/11/12 00:10   >>

トラックバック 0 / コメント 0

「世界の中のリキスト教」、この本はキリスト教がいかに世界に広がっていったかという歴史を時系列でダイジェストしている本だ。キリスト教というとどうしてもヨーロッパ中心の世界観のように思われがちだが、アジアやアフリカ、ラテンアメリカなど世界中を同列に扱っていて、ヨーロッパに関する記述はむしろ少ない、というところが非常にユニークになっている。
そしてキリスト教の布教の歴史を包括的に書くと、確かにそういう扱いになると思う。

世界の中のキリスト教 (クロノス選書)
武田ランダムハウスジャパン
マーティン マーティ

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト


まずキリスト教が誕生したのはどこかという話で、分類上は「アジア」だという話。

キリストの誕生した場所、活動した場所、最初に布教活動の行われた場所。今でいう「近東」あたりだが、そこはヨーロッパの外にある。はじめて「キリスト教徒」という言葉が使われたのも現在のシリアのアンティオキア。そして、初期の布教先には小アジアとアフリカが挙げられる。

そう、アフリカ。エジプトとエチオピアは初期に布教された、キリスト教の歴史の中でも古参の地域になる。
ヨーロッパへの布教はローマで国教化されてから一気に進んだ部分であり、時代順に書いていくとアフリカの後の章になる。

たった一冊の本でキリスト教の二千年の歴史をグローバルに書いているので、各章はダイジェストになっており、個々の時代の細かい話までは載っていないのだが、世界全体を視野に入れているため、面白い考察がちょくちょく出てくる。たとえば、「新大陸」に最初に到達したのがイスラム教徒だったらどうなっていたか、という話など。

イスラムの勢力圏は、最盛期にはイベリア半島魔で進出していた。その後さいしょに新大陸に到達し、布教を開始するのはスペインだが、そのスペインの領域は、少し前にはイスラムの世界だったのである。
もし100年早く新大陸を探す試みが行われ、イスラム世界が先に新世界を知って布教を開始していたら。
南北アメリカはイスラム教の世界になっていただろうか?

初期キリスト教が広まったのちアフリカにはイスラム教が布教され、多くのキリスト教徒が姿を消した。
その後、ヨーロッパから再びキリスト教が布教され、コンゴやベナンで君主の改宗に成功した。それらの君主たちは宣教師たちに貢物として、奴隷を差し出していた。もしキリスト教が布教されていなかったら、彼らの運命は変わっていただろうか?

日本は、キリスト教徒が2%以下という状況で「布教されたけど強固に拒まれた」とさらりと触れられているだけだが、布教しても広まらなかった地域と、急速に広まった地域の差とは何だったのか。


著者の興味は未来にあるようで、これからの千年紀の中でキリスト教がどうなっていくのかという疑問で本は閉じられている。そこで少し考えてみたのだが、人類は今、宇宙を目指そうとしている。ということは、宗教の舞台はいばずれ、銀河系規模になる。仏教はもともと宇宙的な思想を持っているから親和性は高そうだが、キリスト教やイスラム教は果たして宇宙の時代に適応できるのか。火星の入植地の空にも父なる神はいるのか。天使は宇宙空間を飛行できるのか。地球を離れても「世界の終末」や「審判の時」は宣言されるのか。

興味は尽きない。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

キリスト教の誕生から世界への布教をダイジェストで。「世界の中のキリスト教」 現在位置を確認します。/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる