ネトゲでよく「掃除のおばちゃんが電源抜いた」っていうけど

主にネトゲで、突然の接続断やサービス停止が発生した際に言われるジョークに「掃除のおばちゃんが電源抜いたんじゃない?」というものがある。

まさか本当に掃除のおばちゃんが電源抜いたと思ってる人はいないと思うが、ここはひとつネタにマジレスしてみたいと思う。結論からいうと、

 掃除のおばちゃんより
 新米システム屋がうっかりミスするほうが現実的


電源の挿しが甘くて抜けそうになるとか、閉塞していたサービスをオープンしそこねるとか、LAN配線の繋ぎ変えでつなぎミスるとか、やらかすのはむしろシステム屋※のほうである…


■サーバはとパソコンとは違う。

サーバー、ネットスラングで「鯖」と呼ばれるモノを実際に見たことがある人はあまりいないと思う。
これは家庭で使うパソコンとは違い、24時間稼働しつづけることを想定して作られた、処理能力などもパソコンよりは高い、パソコンの上位的な機械である。(家庭用パソコンでも中身を入れ替えることによってサーバ的な動きをさせることはできるが、専用機械にくらべて能力は劣る)

サーバがどんなものかというと、こんなんとか
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あと、こんなんとか。
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下の方は、ブレードサーバといってサーバの集合体である。
このハコの中にたくさんのサーバがコンパクトに詰まっている。

これらは、形状からして床に直置きするモノではないと分かる。家庭用パソコンとは置き方が違うのだ。
ネトゲとはいえ、モノによっては数十以上のサーバを連結してサービスしているはず。どうやってこれらの機械を置いているか? それは…


■サーバはサーバラックというものに入っている。

サーバラックという専用のラックに入れているのだ。
ラックの大きさはだいたいどこのメーカーでも同じくらい。台数に応じて小さいのを使ったり、複数のラックを並べて置いて使ったりする。

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家庭内だとゴチャゴチャしがちな電源ケーブルやネットワークケーブルなどは、このラックの真下の床から出すのが一般的で、従って周囲の床には何もないのが普通。

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と、こんな感じで整然と並ぶサーバラックの中に、普通はサーバが入っている。
ちょっとうっかり足にひっかけてケーブルを抜く、というのは、まず起こり得ない環境だというのがお分かりいただけるだろうか…。


■サーバはだいたいデータセンターの中にある

でもって、これらサーバラックを置いてある場所なのだが、そのへんのオフィスビルに置いてあることはあまりない。
重量もさることながら、地震のさいの転倒防止のため床に固定しなきゃならんとか、ラック1本でも相当な電気を食うので専用の電気線を床下に引かなきゃならんだとか制約があり、置ける場所が限られているからだ。

さらに、クレジットカードやらメールアドレスやらの個人情報がもっさり入っているサーバだと、そのへんに置いとくわけにはいかないので、限られた人しか入れない場所に隔離しておく必要がある。

それがデータセンターという専用の施設。
上で出したラックが整然と並んでいる写真はデータセンター内部の写真だが、ラック一本いくら、とかのラック貸しをしていたりする。自社のデータセンターを持ってる大手じゃなければ、ネトゲのサーバもこういうところに置かれているはずだ。

こういうとこも一応は掃除の人はいるんだが、ラックの外側しか掃除しないのでケーブルをひっかけることはまず無い。ケーブルがむき出しのところがあるにせよ、データセンターで雇われてる掃除屋さんがうっかり電源引っこ抜くほどアホなわけもなく…。


■というわけで、電源引っこ抜けるのは

ふだんは施錠されているラックを開けて作業する、サーバ本体に触ることのできるシステム屋さんという結論に。

サーバの入れ替えやラック内の掃除、何かのメンテナンスの時などにツイうっかりやっちゃうのは、むしろ専門家のほうだ! とはいえサーバの電源は三本足になっていて、カチッと回して固定するタイプになっているので、ひっぱっただけで抜けることは無い。電源からブチっと落とすより、操作ミスで間違ったサーバをシャットダウンしてしまうとか、そっちのほうが起こりやすいミスだと思う…。


■結論

掃除のおばちゃんに責任を負わせてはなりません。
次からは適切に言いましょう。


 ちゃんと仕事しろよクソシステム屋

と。
…あれ、それって俺ら
…あれ

……… いや、あのですね。必ずしもシステム屋が悪いわけではなく(ry


無茶な納期を押し付けてくる顧客が悪い!
暴走するようなクソアプリを作るPGが悪い!
ベンダーが(ry

と、責任のなすりつけ合いになるのがこの世界の常ですが、まあ…あれだ色々あるんですよ(遠い目


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文中のイメージ画像はテキトーに検索してとってきたもので、特定のメーカーやショップを意識しているわけではないです。

※システム屋
一般的にはシステムエンジニア(SE)だが、毎週のサーバのメンテナンスを行うだけの場合はカスタマーエンジニア(CE)とかオペレーターさんという言い方をすることも。決められた手順渡されて、そのとおりにメンテナンスするだけの人である。