ピラミッドの化粧石は温度差で剥離した? ピラミッド表層崩壊の新説

詳細はこちら。

New Theory on Egypt’s Collapsing Pyramids
http://www.structuremag.org/article.aspx?articleID=1668

著者は神殿やピラミッドの修復作業に関わったPeter James氏。
ギザのピラミッドの表面にかつてあった化粧石はほとんど剥がれてしまっており、従来説では「盗掘人がひっぺがして再利用してしまった」ということになっていたのだが、氏いわく、「それだけじゃないんじゃね?」

遺跡の復旧に実際に携わってみて分かったことは、ピラミッド表面の化粧石をはがすのには、しっかりした足場と機材が必要だということ。果たして盗掘人がキッチリ足場組むだけの資材をピラミッドまで運んできて足場を組んだりしただろうか? 石を剥がすのも高度な技術が必要だし…。高いところの化粧石なんてひっぺがすの危なすぎてコストに見合わない。

ではなぜ現在、ギザの大ピラミッドの表面の化粧石は、現在ではほとんど残っていないのか。


答え: 昼間は強烈な日差しに照らされ、夜間は冷え込む砂漠の気候のため 温度差で石が膨張・収縮し、剥離した。

Temperature Variation
During the day, the temperature rises to 40°C (104°F) across the face of the outer casing, then at night cools to 3⁰C (37⁰F) because of the lack of cover and exposure to the prevailing winds. This gives an average daily temperature fluctuation of 37°C (67°F).


37度も温度差があり、しかもピラミッドの表面は太陽光を受けやすい角度に傾斜している。(というのも太陽神信仰の盛んだった時代に創られたため、太陽光を反射しやすい形になっているため。出来上がった当時は化粧石があったため真っ白に輝いていた)

だから、角度が急で太陽の光をそこまでまともに受けない屈折ピラミッドの下の方は石が残っていて、上のほうの角度が緩やかなところだけ表面の石が剥がれてるんじゃないの? …というのが、この説の趣旨。たぶん。



なるほど! と思ったけど、屈折ピラミッドって未完成だから、うえのほうは最初から石が貼られてなかった可能性もあるし、ギザの三つの大きなピラミッドは、目の前が大きな町だから、ちゃんとした足場組んで大人数で石をひっぺがしにいった可能性もあるんだよなあ…。とか。

ただ、自然に剥離する可能性ってのは確かにありそう。ある程度は自然に剥離して落ちてしまって、その穴を手がかりに周囲の石は人の手で引剥がした、とかも考えられるかも。



ちなみに以前調べたときの話が↓これ。

「ギザのピラミッドの石がカイロの町を作るのに使われた」話の一時ソース
http://55096962.at.webry.info/201212/article_18.html

この時に調べたアブドゥル・ラティフさんの言だと、「多数の小型ピラミッド群を解体してフォスタット(フスタート)やシタデルの城塞を築くのに使用した」と書かれていて、大ピラミッドの表面を引剥がしたとは書かれていなかった。この時代のピラミッドはどうなっていたのか? すでに表面の化粧石は失われていたのか、まだ大半が残ってるような状態だったのか…。

ちなみにクフ王の大ピラミッドのてっぺんにあったキャップ・ストーンは、下に転がり落ちている状態で発見されたが、その原因は地震だとか。地震で表面が崩れやすくなったとかもあるのかな。人の手による以外の時の破壊の可能性は、色々考えられそうだ。