現在位置を確認します。

アクセスカウンタ

zoom RSS 古代エジプトではミイラを作ったら残滓物も保存するのが一般的だったという話

<<   作成日時 : 2009/10/25 19:41   >>

トラックバック 0 / コメント 0

古代エジプトにおけるミイラ作り技術の発達についてちまちま調べている件はまだ途中。

KV63関連で少し調べていて、分かったことがある。
KV63は、夏のNHKスペシャルで「ツタンカーメンの王妃の墓では?!」と放映されたが実際に中から出てきたものはミイラ作りのために使用された物品ばかりで、発掘公式サイトを見る限り、ミイラ作りのために一時的に使われた場所なのではないか、などといわれていた場所なのだが、どうやら、正確には

 ミイラを作るときに使われた道具やミイラの残りカスを保存しておく場所

のようだ。
同様の例が中王国時代の墓に見つかった。



●テーベ 第11王朝 イピのミイラ製作材料の隠し場所

 出土品:余分な布、ナトロン、おがくず、油、ミイラ製作台
ミイラ製作台は砕かれて板になっており、液状と粉末状のものは壷に収められていた。



これは一例だが、中王国時代には、ミイラを製作するのに使われた品物の残りは、ミイラ台も含め、被葬者の近くに埋葬するのが一般的だったらしい。
ここでミソなのは「壷に詰めて埋める」「ミイラ台も一回限りで一緒に埋めてしまう」という点で、まさにKV63の状況と一致するところなのだ。ちなみに他の隠し場所では、葬式に参列した人が身につけた花輪が見つかっている。古代エジプトの葬儀においてありふれたものだった花輪は、棺に納めるだけではなく、会葬者用にも使われた。KV63から見つかった花輪も、会葬者用だった可能性がある。

ちなみに、どうしてミイラ作りに使われた品物が埋められたのか、だが…
たとえばナトロンは、人体をその中に埋めて脱水しミイラ化するのに使う。水分を奪って変化した再利用できないナトロンは、ミイラを作るたびに大量に出ただろう。そうしたものを壷に詰めて埋めてしまうというのは、あまり深い考えが無くてもありそうな話しだ。
いずれにせよ、「焼く」とか「ゴミ捨て場に捨てる」といった処理は、好ましくないと思われていたようだ。現代日本であっても、お仏壇用品を燃えるゴミの日にさくっと出してしまうのは違和感があるはずだ。葬儀用品の処理は普通の生活ゴミと同じようにはいかない。


と、いうわけで、KV63がミイラ作りに使われた品物専用の隠し場所として使われたと結論した場合。
その中にあった品々に書かれていた名前は、作られたミイラの主のもののはずである。逆に言うと、出てきた物品にツタンカーメンの王妃、アンケセナーメンの名前が無い以上、その物品の主が彼女である可能性は限りなくゼロに等しく、付近から墓が見つかる可能性も低いと言えるのではないだろうか。



#多分、なんだけど、KV63から見つかった黒い棺って、黒=大地の色 なんじゃないかな…
#オシリスのミイラ棺を模した副葬品のような気がする。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

古代エジプトではミイラを作ったら残滓物も保存するのが一般的だったという話 現在位置を確認します。/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる