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zoom RSS アリオスト「狂えるオルランド」

<<   作成日時 : 2008/02/07 22:00   >>

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ちょっと前に雑談掲示板に出てたシャルルマーニュ伝説の話とか。

何故か古本屋で仕入れて持っていたりするコレ、読み返そうにも分厚すぎて好きなシーンだけ読むので精一杯っていう。ちなみに好きなシーンはオルランドゥが全力で失恋して大暴れする第23歌章DEATH。いやー、泣きながら農家から飛び出すシーンとか半笑いですよ。不死身の男が恋に狂うと凄まじくハタ迷惑。

とかいう話はおいといて。



この作品は、ルネッサンス期にルドヴィコ・アリオストによって書かれたものである。

重厚なシュタウフェン朝時代の騎士文学とは異なり、軽快で自由、柔軟な文章が縦横無尽に物語を織り成してゆく。豊かなイメージと、さまざまな素材を自在に組み合わせる発想力によって作られた冒険活劇で、現代の感覚に近い部分もある。
(分厚いうえに登場人物も多いが、とにかく面白い本なので是非とも文庫本にしてもらいたいと前々から思っているのだが…)

シャルルマーニュ伝説を題材にした物語ではあるが、シャルルはほとんど出てこない。宮廷文学として好まれたアーサー王伝説のエピソードが、アーサーではなく家臣の騎士たちを主人公としていたのと、状況は似ている。

タイトルはオルランド(ロラン)だが、オルランドが主人公かというと微妙。
何しろ、異国の姫アンジェリカに恋して追っかけまわし、その実ただの一度も振り向いてもらえず、結局他人に横取りされて物語のちょうど真ん中あたりでプッツン切れて暴走してしまう、というのがこの物語の主軸だからだ。(これもアーサー王伝説のエピソードにある、ランスロットの発狂に似た展開と言える。)

真の主人公というべきは、オルランドの従兄弟である騎士リナルドの妹、白い羽根飾り、白いマントを好む女騎士ブラダマンテ。
もう一人はブラダマンテの恋人である、ヘクトルの血を引き、魔法使いアトラントによって育てられた騎士ロジェロ(ルッジェーロ)。

この二人はアリオストが仕えていたエステ家の始祖にあたるため、主君のヨイショのためもあって扱いが大きいのだと思われる。物語中ではエステ家のその語の繁栄が未来予言という形で語られ、二人は必ず結ばれるべきもの、決して死なぬ者として破格の扱いを受けている。

「狂えるオルランド」は1516年に完成し、第一版が発売されるや否や大評判となる。しかしアリオストはそれに満足せず、一生をかけて何度も推敲、加筆を重ねた。最終版は1532年に完成した第三版。そしてその翌年、アリオストは59歳で亡くなっている。まさに一生をかけた作品だったというわけだ。


と、まぁ、そんなカンジの話です。

長いけど、難しいかというとそんなこともない。
登場人物は多いし地名も沢山出てくるが、だいたいのヨーロッパ地図が分かってれば問題にはならない。そもそも物語中に出てくる「インド」「アフリカ」などの地名は場所が不正確な上にイメージも間違えてるので「ああ、なんか遠いとこだったんだな」くらいの感覚で。

マーリンが墓石カタカタ言わせながら語りだし、モルガンは魔法の園で騎士たちを惑わす。幽霊は川からざんぶり立ち上がり、巨人にヒッポグリフに人食い鯱、インド人も中国人も登場し、ネプチューンは乙女の生贄を要求し、天馬は空を駆け、魔女は魔法大戦を引き起こす。月まで飛んでけ聖者の力。何でもアリなRPGの世界。

そういえば、ブラダマンテは性格や設定がFF13のライトニング様っぽいカンジのキャラかもしれない(笑)

まさに、それまでの伝説の集大成というべきごった煮具合に、元ネタが分かるとニヤりと出来る一大叙事詩なのだ。

ちなみに、オルランドの親友オリヴィエはほとんど出てこない。
オリヴィエがいないからヤツを止められないんだな…。

狂えるオルランド
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