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zoom RSS アンデス考古学の最前線。「アンデス 古代の探求」

<<   作成日時 : 2018/06/19 00:10   >>

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アンデス考古学の一線で活躍する考古学者へのインタビュー内容をまとめた本。ただダラダラ会話を書いてるのではなく話をかいつまんで、要所には注釈も入っているので読みやすい。



有名どころのアンデス考古学の先生たちの名前が並ぶが、情報発信の弱い山形大のナスカプロジェクトが入ってるのがちょっと嬉しかったり。いやほんと、情報発信弱すぎるんでもうちょっと一般向けに出してください…お願いしますよ…。

取り上げられているメインの遺跡(章タイトルにもなっている)は以下。

・コトシュ
・クントゥル・ワシ
・パコパンパ
・ワカ・パルティーダ
・カンパナユック・ルミ
・ナスカの地上絵
・タンタリカ

考古学的な知識に関する学術の本というよりは、現場で発掘に関わってきた中での地元の人との関わりや、地元に根ざした遺跡保護はどうすればいいか、など、半分は社会学的な内容も含まれる。コトシュやクントゥル・ワシのように成功したケースもれば、ワカロマのように遺跡が保護されることによって土地を奪われた地元民からの反発を招いてしまったケースもある。文化財を保護する意味とは、とか、どのようにすれば遺跡との共存が可能なのか、という現実的な問題に対して、現場で発掘している人たちがどう感じたか。どう解決策を出したか。

これは日本の遺跡保護の活動でも同じことだと思う。日本では、とくにその土地以外に住む市民団体が、やたらと「保護、保全」ばかりを声高に叫んでいるのが見えて、はっきり言ってそれは無意味だと思う。まず一番大切なのはそこに暮らしてる人たちの生活。ペルーだろうがチリだろうが日本だろうが一緒。今生きてる人間以上に大事な過去はない。そこをわかってないと意味がない。


読みながら思ったけど、南米の考古学は日本人学者が手がけている有名なフィールドがいくつもあって研究者の層が厚いと思う。関わっている時代も場所も幅広い。古代文明の中でも熱心なファンの多いジャンルなのが頷ける。
とはいえ一部のコアなファン以外の一般人へのアピールは弱めで、一般向けの本などがあまり出てないのはやはり勿体無いところだなぁと思う。

最近ようやく、南米の文化を紹介するときに「謎の」とか「ミステリー」とかの不適切な冠が外されるようになってきた。本当は、全然謎じゃない。すぐそこにあるし、たずねていけるし、資料もある。南米の考古学は、その地域の発展にも貢献している面白いプロジェクトが多い。頑張ってる人たちの研究成果は、もっと知られてもいいと思うんだ。

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