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zoom RSS 魔王のための「村焼き」マニュアル 〜これから村を焼きに行くあなたへ〜

<<   作成日時 : 2018/02/10 00:10   >>

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異世界ファンタジーでは、とかく村が焼かれやすい。とくに魔王とか帝国軍とかはやたらと村を燃やす。燃やすのはいいが、そのあとのことをちゃんと考えているのかと疑問に思うケースも多々見かける。焼き畑農業は大地を疲弊させ、場合によっては将来その土地での収穫を見込めなくしてしまう農耕法である。何でもかんでも焼けばいいというものではない。

そこで、将来村を焼きたいアナタのために、村の正しい焼き方をここにしたためておくこととした。
まず考えて欲しいのは、「その村を焼くことによりどのような効果を狙うのか」である。


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◆殲滅

「村を焼く」場合に最も多いと思われるのは、この理由である。敵対部族の村や敵国領土、反逆的な地方豪族の領地など、とにかくボッコボコにしたいといった理由ならば、迷い無く範囲内の村を全て、跡形も無く焼くべきだ。さらに住民は皆殺しにしておく。一人も逃がしてはならない。だいたい逃げた一人が反乱軍を率いて戻ってくるとか、将来勇者になるとか、厄介ごとの種になる。

殲滅は速やかに、かつ徹底的に行うのが成功の秘訣である。なさけをかけたり、途中で迷いを見せたりすると、不完全になりやすい。また、殲滅したい相手は必死で抵抗してくることもなるので、時間がかかればかかるほど、自軍の消耗も大きくなる。圧倒的戦力でイッキに片をつけたいところである。


◆示威行為

ひとつないし幾つかの村を焼くことによって、周囲の村や町、ほかの敵対勢力に「俺に逆らうとお前らもこうなる」と示唆する脅し行為である。なるべく既存集落に傷をつけずに、手っ取り早く降伏させたい、あるいは精神を折るという場合に村を焼くという手段は有効的だ。この場合、「どの村を焼くか」という選定が非常に重要になってくる。たとえば、反乱の芽を摘むのであれば、反乱軍の本拠地を焼いてリーダーをなぶり殺しにすると、最小限の被害で最大の効果が得られる。

ただし、このやり方は、失敗すると反乱軍がよけいに勢いづいたりするため、匙加減が難しいという点に留意されたし。


◆戦略

進軍中、敵の手に渡ると厄介な拠点が背後に残ることには不安を覚えることもあるだろう。軍に余裕があって守備を置いておけないとか、撤退時に使う予定がないということであれば、もしもの時のために焼いておくとよい。ただし、村を焼くと再建には時間がかかる。戦略として村を焼く場合には、敵の手に渡っても問題ないように城壁や武器庫だけを焼いて兵士のみ皆殺しにする、といった選択的な焼き方も視野に入れておくと良い。

また、本命の大都市を焼きたいが、いきなり攻め入ることが出来ない場合に、食料を供給する周辺の村を焼き尽くすことによって兵糧攻めをする、という戦略もある。この場合は殲滅と組み合わされることもあるが、あまりやりすぎると自軍の食料を現地調達することも難しくなるため、示威行為と並行して使うほうが効果的である。


◇不可抗力としての「焼く」

焼くつもりはなかったのに結果として焼けてしまった、というケースも世の中には多々ある。
たとえば、たまたま打ち込んだ火矢が油屋に命中してしまい大炎上、攻め込もうとしたら村が大火事で大炎上していた、などという場合である。いついかなる時も火の取り扱いには注意しよう。もし魔法で火を使うのであれば、消火の呪文ないし水系の魔術の使い手も揃えておくとよい。


◇撤退する敵軍に「焼かれる」

手に入れて拠点に使うつもりだった村や、収穫期で穀物が狙えたはずの村を、手に入れる前ら焼かれてしまう。
これは絶対に避けなければならない失敗である。
こうした失敗は、村人の中に機転のきく者がいた場合や、村人の中に思い切りのいい指導者がいた場合に発生しやすい。村を手に入れたいと思ったなら、まずは間者を送り込んで村の様子を探り、焼かれる前に村を指揮する者を暗殺するか、判断の猶予を与えないために奇襲をかけることをお勧めしている。間違っても不用意に軍を接近させ、攻撃の意図を悟られてはならない。




以上、代表的な村を焼くパターンを簡単に説明してきた。お分かりいただけたとおり、

 村を焼くからには何か理由が無ければならない。

アホな小物の蛮族や盗賊は何も考えずに村を焼いてしまうが、大物たる魔王を目指すのであれば、もうワンランク上の視点を持ってエンディングへのサクセスロードを描いてから行動して欲しい。

基本的に、村は焼いてしまうと基本的に再建には時間がかかる。ヘタするとそこに住人が戻らない可能性がある。敵対勢力なら、住人を皆殺しにして村と畑も焼いてしまい国力を削ぐ、というのはアリである。しかし同族同士の内紛や、支配下において属国としたい場合は村を焼いていけない。村は将来、自国民となる人間の住処であり、村も国力の一部だからである。ガレキの山の王となりたい人間がいるだろうか。もし自分がそこを治めるつもりであるならば、よほどのことがない限り、村を焼いてはいけないのだ。



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なお、このマニュアルはあくまで仮想世界のものである。
創作物の中で村を焼くのはオッケーだが、現実世界では村を焼くのは厳禁だぞ!

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