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zoom RSS 「救われるはずの命が救われない」、ワクチン副作用を巡る話題作「十万個の子宮」

<<   作成日時 : 2018/02/12 00:10   >>

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センセーショナルなタイトルがついているが、そうでもしないと手に取られないということか。このタイトルを嫌う人もいるだろうがそれはどうでもいい。この本は、少し前にメディアを騒がせた、子宮頸がんワクチンの接種による副作用問題と、それによる国を相手どった集団訴訟を扱った本である。タイトルの由来は、「このままワクチン接種が停止されたまま十年経過すれば、最低でも10万個の子宮がガンによって失われる、というところから来ている。



日本では国家賠償請求訴訟が終わるまでには10年を要すると言われる。また、訴訟が終わるまで、接種再開を決断できる首相や官僚は出ないだろうとも言われる。よって、もし子宮頸がんワクチン接種再開まであと10年を待つ必要があるとすれば、日本人の産婦人科医は、いったいいくつの子宮を掘りだせばいいのだろうか。

答えは「10万個」だ。


文章は読みやすいのでわりとするっといける。またデータも読みやすい形式で出してくれているので問題点は理解しやすい。

一番ヤバいなと思ったのは、子宮頸がんの副作用に効くという薬剤を出している企業が、子宮頸がんの副作用を訴えている医師の研究室に多額の寄付をしているという話で、それもうズブズブじゃないですかァ!! という感じ。それから「被害者の会」ともズブズブだったり、子宮頸がんワクチンの副作用は「一生治らない」と吹聴して実際は効果のないだろう高価な薬や治療法を提案しているなど、やってることは宗教そのものである。子供たちの不幸につけこんで、利益を得ている大人たちがいる。そして、そんな大人たちに騙されて集団訴訟を起こした「被害者」たちの行為が、積極的なワクチンの接種を妨げ、毎年3,000人が死に、1万人が子宮を失う病気を生きながらえさせる。防げるワクチンがあるにも関わらず、である。

副作用の証拠として出された論文に捏造があったことや、根拠がないことを分かっていながら、どこのメディアもそれをあまり流さず、副作用はあるのだという誤解が広まったままになっている。

そして国も、副作用の証拠がないと分かっていながら、ワクチン接種の支援を止めたまま、事なかれ主義的な反応しかせずに放置している。

悲劇でしかない。


ちなみに子宮頸がんという名前だから女性だけのものだろう、男は関係ない、と思っている人も居るかもしれないが、このがんの原因となるウィルスは男性にも感染する。男性は感染していても発症する確率が女性より低いだけなので、ワクチンを接種することは有効。また、感染した男性が女性と性交するとパートナーを感染させてしまうので、むしろ男性のほうが積極的に接種したほうがいいんじゃないかくらいのワクチンである。



被害者の気持ちに立てば、という人もいるだろうが、このままでは、副作用だと信じてしまった親子は救われない
まあそりゃそうである。実際は副作用じゃないからだ。副作用があると主張して被害者を寄せ集めているのがまるで宗教みたいだと言ったが、そういう宗教は誰かを救うためにあるのではなく、不安につけこんで金と時間をむしりとるのが目的だ。

副作用を訴える子供たちを悩ませた症状というのは、実際は、マスメディアが繰り返し流したネガティブな情報による思い込みや、思春期におきやすい体の反応で加齢とともに収束していたはずのものだったはずだ。しかし、ワクチンの副作用はある、と主張する一部の医師や「被害者」は、その症状は治らないし、何度でも再発すると言っている。実際は存在しない病気がいつ再発するかと怯え、不安に過ごさなければならない。払わなくてもいい高い治療費を払わされる。

つうか、電極を埋め込む手術までしてる人もいるとかいうのは、ドン引きしてしまった。
ワクチン接種後に傷みを覚えるようになって、その痛みをやわらげたいから、ということらしいのだが…。頭痛の原因は悪霊に取りつかれたからだから、毎日悪霊を追い出すためにムチで体を打ちなさい、とか言ってる新興宗教と大差ないっすよ…。



本当に「被害者」たちを救いたいのなら、副作用と称して作られた病名の病気は存在しない、副作用を裏付ける科学データは何もない、ということを、かつて不安を煽ったメディア自身が強く訴えて、不安を取り除くことだろう。また国も、あいまいな態度ではなく「国民の命を守る」ということを考えて行動してほしい。このままでは、毎年3,000人が死ぬことになる。失われる子宮から生まれてくるはずだった子供たちも存在しなくなる。本当にそれでいいのだろうか。


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[>本を読んだあとだといいたいことがよく判る記事。

「救えるはずの患者を救えない」 子宮頸がんワクチン副作用「問題」はなぜ起きた?
https://www.buzzfeed.com/jp/satoruishido/hpv?utm_term=.pjQYpXJ7Qz#.ucJMK3gnoQ

[>ジョン・マドック賞受賞の際の著者のスピーチの日本語版
https://note.mu/rikomuranaka/n/n64eb122ac396

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