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zoom RSS メソポタミアにおける黒曜石の輸入ルート図

<<   作成日時 : 2017/11/19 00:10   >>

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前から探そうと思って放置してたやつを発見したのでメモ代わりに。

メソポタミアへの黒曜石の輸入ルート、アルメニアが主でのちにカッパドキアからも増えていく。このルートは「新石器時代」つまりメソポタミアに都市文明が築かれるより前の話。モノは人が運ばなければ移動しない。つまり、まだ土器も文明もなかった時代から、人の流れはこのラインで繋がってたんだということが判る。

画像


<基本事項>

・メソポタミアの「新石器時代」は紀元前1万年〜6千年(もしくは5千年)くらい
・黒曜石(オブシディアン)は火山に由来する黒色の鉱物、日本でも多く使用されている
・ナイフや鏃など鋭い道具を作りやすい。またガラス質なので磨いてアクセサリーにも。
・火山だらけの日本ではわりとあちこちで取れるが、火山の無い地方だと遠距離交易で手に入れるしかない
・比較的よくとれる鉱物と思われがちだが、石器などに利用できる「良質」のものは意外と少ない
・成分から産地の特定が出来る

なので、近くで取れる黒曜石の質があまりよくない場合は良質のものを求めて遠方と交易することもある。また、火山のないインド亜大陸からの輸入ルートは無い(この地図でも出てこない)。メソポタミアは火山が無いのでコリほどの遠距離交易が必要になってくるが、エジプトはエチオピア方面や紅海沿岸に産地があるので、自国内もしくは近距離での交易で入手可能。

この図は「季刊考古学」第141号から持ってきたが、同じ先生のちょっと前の論文と改訂前の図はWebで入手可能。
時代ごとに輸入経路が多少変化するあたりとかも面白いと思う。

西アジア新石器時代における黒曜石研究の新展開(PDF)
http://jswaa.org/wp-content/themes/jswaa/pdf/jwaa/11/JWAA_11_2010_067-079.pdf

アナトリアやアルメニア付近は早くから農耕や牧畜を開始していた場所とも考えられるので、これらモノの輸出入ルートと農耕や畜産関連の技術の交換をひも付けて考えてみるのも面白そう。

****

なお、アメリカに本部があるという「黒曜石学会」のサイトでは、世界各地の黒曜石の原産地がある程度紹介されている。ただしこれらは現在までに研究されている場所に過ぎないので、実際は知られていない原産地も多く眠っていると考えられる。

主に日本の話にだが、以下のような本もある。日本で黒曜石の産地を研究してる人たちは八ヶ岳でバリエーションルートのガチ登山やってたりするようだ…。

黒曜石 3万年の旅 (NHKブックス)
日本放送出版協会
堤 隆

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