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zoom RSS 内容はまぁ…日記かな…だけど一部衝撃的だったイスラエル考古学の本

<<   作成日時 : 2017/02/17 00:10   >>

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移動中に(以下略)
家に帰れない時は出先で本を買ってしまうのでどんどん増えるのですよ(´・ω・`)

というわけで何となく読んでみた「イスラエル考古学の魅力」という本。
イスラエルで考古学を学んだ女性の日記帳みたいな感じで、内容はまぁ、特に専門的な部分もなく、ふーん、という感じのさらっとしたお読み物系。

イスラエル考古学の魅力―サブラと遺跡と湖と
ミルトス
牧野 久実

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書いている人の性格なのか、どことなく全般がほわーんとしている。肩肘はらずに寝っころがって読める。ちょっとしたイスラエルグルメの話があったり、日本とイスラエルの発掘隊の性格の違いがあったり、死海は蒸し暑いという気候の話があったり、まあ色々。逆に、考古学とか歴史の部分はツッコミが浅く、情報も古い(シャニダール遺跡の花の話とか。花が手向けられた説は今では怪しいとされている)ので、そっち方面での期待はあまりしないほうがいい。

ただ、衝撃的だった部分が一箇所あった――

 吉村作治が発掘現場に霊能者を連れ込んだ特番を肯定していたこと、である。

"彼女はその宮殿の上部構造や内側の様子をまるで見てきたかのように語り出した。科学的根拠は何もないのだが、一笑に付すには惜しいような興味深い場面であった。"


まさか専門家の中に一人でも、あの特番を肯定する人がいるとは思わなかったのである。有り得ない。あの番組は、"霊能力"によって再現された風景を、専門化が肯定して、あたかも現実のように扱いというサイテーな代物であった。

科学的根拠もなしに空想で語っていいのなら、詐欺師は幾らでも魅力的で聞こえのいい風景を描き出せるだろう。しかし、それは真実でも現実でもない。

単なる空想で古代を再生するのなら、必要なのは発掘調査でも科学でもなく、物語を作る力だけである。霊能力なんてものはなくても、基礎知識さえあれば、あとは現場の風景にあわせて適当に喋ればいい。

それを個人として面白いと感じるのは構わないが、学者自身が率先してそれを推奨するのは絶対にダメだ。
根拠の無い空想と学術的に再構築される現実は、決して混ぜてはいけない。混ぜてしまったら、考古学はもはや近代学問ではなく、空想絵物語を描く古典時代に戻ってしまう。つまり、化学が誕生する前の"錬金術"や、心理学以前の"哲学"と同じものになってしまう、ということ。空想によって綴られる風景がどんなに魅力的に見えても、それは現実ではない。発掘現場に空想物語を持ち込むような学者は一発顔面ブン殴って目を覚まさせたほうがいい。

なんていうか、イスラエルの考古学は、散々批判されていた聖書至上主義の「聖書考古学」からまだ脱却できていないのだろうか。上記の驚愕のシーン以外にも、古代の船を見つけた学者が「発掘しようとしたときに虹が出たから、神が発掘を許してくれたような気がした」などと語るシーンがある。単なる気候現象をイチイチ神に結び付けるというのは苦笑いするしかない。そんな感覚の延長線上に、霊能者の戯言を受け入れる隙間があるのかとも思った。




この本、考古学の本にするよりは、イスラエルでの生活の日常を書いたほうがよかったんじゃないかな…。著者のほんわかな雰囲気的にも、そっちのほうがあっている気がするんだが…。

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