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zoom RSS クフ王はトリュフを食べたか? 調べてみたらやっぱりアレでアレだった・・・・・

<<   作成日時 : 2016/12/21 00:10   >>

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発端:
 「大ピラミッドを建設した、あのクフ王も食べていたトリュフ!!!」という宣伝を目撃する

 →いやちょっと待て、そんな話聞いたことねぇ
 →調べる
 →何と日経サイエンスの記事にちょろっと出てくる。雑誌自体は信頼性が高いが、この部分怪しい

知られざるトリュフの世界
http://www.nikkei-science.com/page/magazine/1007/201007_094.html

" 人類とトリュフの関係は古くより知られ,エジプトのクフ王の食卓にも上ったと伝えられる。アラビアの遊牧民ベドウィン族,カラハリ砂漠のブッシュマン,オーストラリアの先住民アボリジニ──彼らは皆,先祖代々ずっとトリュフを採ってきた。ローマ人もその風味を楽しみ,トリュフを「稲妻の贈り物」と考えていたようだ。"



●そもそもトリュフとは●
石灰岩土壌の広葉樹のカシやナラなどの根に寄生する地下生型の菌根性きのこ。


さぁ考えてみようー・・・・・・
国土の90%が砂漠、川沿いだけは緑地だけど広葉樹なんて生えてないエジプトに、トリュフは生息できるでしょうかっ!
答えは見えてますね・・・・。

古代も現代もエジプトにトリュフ無いです


ではエジプトにあるキノコって何か。
Desert Truffle(砂漠トリュフ=イモタケ)、ですね。

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もうね、これはね。調べて「あぁ…トリュフって名前ついてるから、名前だけ見てトリュフの仲間だと思ったんだな…。」ってガックリきました。キクラゲって名前ついてるから海産物だと勘違いしたようなもので、全然違うからそれ。

参照 トリュフの本
https://books.google.co.jp/books?id=oiXReAFODowC&pg=PA96&lpg=PA96&dq=truffle+egypt&source=bl&ots=-g3Ejlil7q&sig=6WxBGQprOYtKbc64FSXd2EdDHEs&hl=ja&sa=X&ved=0ahUKEwiBjIeP_PjQAhWCv7wKHfWuBAIQ6AEIaTAN#v=onepage&q&f=false


トリュフの本に載ってるから紛らわしいけど、「本物」のトリュフとは全然別のものですよーってちゃんと書かれてます。

画像


画像


この「砂漠トリュフ」ことイモタケについては日本語でも検索すると色々情報は出てくるんで興味ある人はググってみればいいかと。基本的に日本では食されることはなく、エジプトでも、さほどポピュラーな食べものではないです。ただ荒野・砂漠でも取れるんで、食料の乏しい地方の人には重宝されるっていうモノ。

トリュフではなくイモタケであれば、エジプトで取れるんで、うんまぁ、古代エジプト人も食べたかもね…というのは言えます。が、王族が食べたのかどうか、特に「クフ王が」とピンポイントで指定するのは非常に困難。

クフ王が食したというためには王墓の副葬品にあるか、碑文や書類などで記録が残っていることがベストですが、ご存知のとおりピラミッドの中はカラッポ、同時代の遺物自体がそもそもほとんど無く、文字記録も葬祭文書が大半。パピルスも少し見つかってますが会計文書とかです。そもそもクフ王の時代にイモタケを食べていたのかどうかすら断言が難しいです。「可能性がある」というレベルに留まるかと。それ以上踏み込むにはあまりにも証拠が無さ過ぎる。

検索してみると、「クフ王の食卓にトリュフ(またはデザート・トリュフ)があった」と書いているサイトは日本語のみならず英語、ドイツ語、フランス語など様々な言語に渡って存在しましたが、いずれも「誰がそれを伝えたのか」という一次ソースに言及していません。可能性としてはエジプトに旅行に来たギリシャ人あたりが伝え聞いた話が後世に尾ひれをつけられた、というものですが、それにしてはギリシャ人の名前も出てきませんし検証のしようがない…。

シュメール人の利用したデザート・トリュフの話、ローマ人が「いなづまによって生える」と考えた伝承もあったので、そのへんを適当にごっちゃにして考え出された近代の偽伝承、と判断するのが妥当かと思います。



まぁなんだ、これも「あの古代エジプト人が食べた/利用した!」っていう宣伝文句用の伝説シリーズの一つですかね…。


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●おまけ これまでの「古代エジプト人を宣伝に利用した」シリーズ●

クレオパトラのハイビスカス・ティー
http://55096962.at.webry.info/201604/article_24.html

 →エジプトでハイビスカス・ティー一般的になるの20世紀から。

クレオパトラとネフェルティティのアロエ美容
http://55096962.at.webry.info/201610/article_23.html

 →エジプトに生えてるアロエはキダチアロエのほう(火傷・切り傷用)

クレオパトラさんに続きクフ王も商業利用されるファラオとなってしまいましたね…(笑
10年後くらいには何かのゲームに「キノコ好きの王」とかで出されてるかもしれない。

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