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zoom RSS しょっぱなから凄い勢いで滑る!こんなの久し振り!「古代インド」

<<   作成日時 : 2016/11/09 00:10   >>

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いや本屋でぺらっとめくって、最初の5pくらいと全編の章立てだけ見て「面白そうだな」って買ったんですけど、じっくり読んでみたらすごい勢いで電波受信してたっていうハズレ本です。

マジで何なのこれ…

古代インド (講談社学術文庫)
講談社
中村 元

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あまりの内容に最初の100Pでギブってしまったのだが、致命的なのはたとえばこんなとこ。

・P32
インダス文明は中央集権的な国家でたくさんの奴隷を使っていた

 →完全なるファンタジーです。

インダス文明の研究家全員に全力でケンカ売ったよこれ(笑)
真逆だよ…

都市ごとにプランも建材も違う上に、通年都市と季節居住の都市もある。印章などの共通するアイテム・概念は持ちつつも多民族共存。ていうか著者自身が本の最初に「インドは多民族国家である」という話をしているのに、なぜインダス文明成立時点から多民族共存の地域だったことを理解していないのか。一冊の本の中ですら矛盾している。

…と、ダメだしをしはじめると長いので、インダス文明ついてはマトモな本で読んでください。


インダス文明の謎: 古代文明神話を見直す (学術選書)
京都大学学術出版会
長田 俊樹

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P34

インダス文明は平和的な繁栄を享受していたが、アーリア人が侵入してきてひとたまりもなかった

 →そんな証拠ありません

ていうかたぶん、これ1960年代くらいに出された古い資料を元にして言ってるんじゃないかという気もする。インダス文明は平和的な国家だった説が、たしかそのくらいの本にはあったはず。
インダス文明がアーリア人の侵入によって滅びたという説も、今では支持されていない。なぜなら各都市の衰退時期に差があり、衰退の度合いも異なるからだ。おそらく気候変動による影響と、メソポタミアなどとの交易の途絶による影響が大きい。最近の資料を読めていない。巻末の参考文献リスト(見事にどれも古いものばかりだ!)で察せられるものはあるけれど…




P43
「アメリカのブラウンという人が研究したところによると、マンジの起源はユダヤ人の属するセム系の中にあったという」

 →参考文献一覧に載っていない
   セム系/ハム系という分類自体、今ではもう使われていない

そもそも参考文献が日本語のやつばっかりで、孫引きなのは間違いない。「そのブラウンってのが出てくるのはどの本だよ…」という感じで、どれだか分からないうえに、そもそも「セム系」という分類は今ではもう使われていない古い概念である。「実在しない語族」と言い換えてもいい。

マンジの起源が何だったのかははっきりしていないのに断定、セム系という分類は適切ではないのに使用、同じセム系だからユダヤ人関連と強引に結び付け、さらにその記述自体が孫引きで伝聞に過ぎないというムチャクチャな部分である。こんな書き方は、まともな学者なら出来ない。



P57
「インド人の皮膚の色はさまざまであるが、白い人はだいたいアーリア人で、黒い人はドラヴィダ人など先住民の子孫である」

 →あたまおかしい

かなりマイルドに表現しても、そうとしか言い用が無い部分。心の中に草が生えまくって大草原だよワァーって感じになった部分。私はここで本を投げました(物理)。
この時点で、本の著者に正常な思考能力がないと理解したので後は流し読みになった次第。




途中でブンなげちゃって後半は超流し読みだったんだけど、古代インド、ギリシャ、ペルシャ(+パルティアあたりも)等も、わかってる人なら「は?」ってなりそうな勢いで根本的な勘違いをしていて頭抱えるレベル。どうして14版もされてて、アマゾンで高評価なのか。みんな大丈夫か。これヤバいやつやぞ。

こんな本が存在して、しかも重版されていることがいまだに信じられないくらいだ。

プロフィール見ると仏教史が本業っぽいんで、もしかしたら仏教史の部分は合っているのかもしれないが、それ以外の部分であまりにも致命的な思い込みによる記述が多すぎるので、おそらく「妥当な資料の選択が出来ない」か、「資料の正しい理解が出来ない」人なんだと思う。そもそも学術的な記述に必要なスキルが足りないということなので、読んでも時間の無駄だと思う。。。

人生は有限、読むべき本はいっぱいあるので、これは選択しないほうが良いです。

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