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zoom RSS 金とキャストの壮絶な無駄遣い、どうしてこうなった…「キング・オブ・エジプト」を見に行った絶望的感想

<<   作成日時 : 2016/09/11 00:10   >>

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原題は「ゴッド・オブ・エジプト」(Gods of egypt)、なのに何故か邦題では「キング・オブ・エジプト」にされてて、まあそこはどうでもいいんですが、とにかく内容は悲惨としか言いようがない地雷映画なので、見に行く人は「期待値を限りなくゼロに近く」「頭のレベルも最低にする」を心がけてほしいです。ストーリーの矛盾とか、登場人物の支離滅裂さを一切気にしてはいけない。気が付いた瞬間に全ての登場人物がサイテーな人格であることに気づく。そういう映画です…

公式>>
http://gaga.ne.jp/egypt/


この映画は、企画が上がって撮影開始されたあたりから、ちょくちょくニュースは追っていたんですよ。

http://55096962.at.webry.info/201504/article_5.html

で、最初の頃に出てた情報だとすごく面白そうだったのが、途中から突然キャスト一覧が変更されてて、主人公がホルス神じゃなく人間の盗賊()になってたんですよね。おそらく、途中でかなり大幅にシナリオが書き換えられたんじゃないかと。それで色々中途半端な状態に…

初期の情報の時点では「a human thief」としか書かれてなかった盗賊が、実際の映画ではほぼ主人公級の扱い、というかキャスト一覧でも一番上に上がってきてましたからね。盗賊のカノジョも、序盤に公開された情報では「セトの呪いをかけられたので、盗賊が助けにいく」となってましたが…上映されたものを見ると…なんか、うん。

愛のために戦う、っていう理由を与えたかったがためにこーなったんだろうなぁ、というご都合主義的なシナリオに…。



エジプト神話の有名シナリオ「ホルスとセトの戦い」を元にしたものかと思いきや、この映画、実は神話にほとんど絡みません。 神話的な要素はあります。神話のエピソードをちょいちょい盛り込んでは来ます。ただし、神話を映画にしたものではなく、切り貼りしてそれっぽく見せただけのもの。なので、出てくる小道具やエピソードの元ネタは分かっても、「いや待て、なんでココでそれを使う?? 必然性がナイヨ??」みたいな感じになります。ぶっちゃけ使い方が悪すぎる。

エジプト要素を抜きにすると、シナリオがお粗末すぎて話にならないレベル。
無駄な戦闘シーン、いらねぇだろなお色気シーン、伏線とか溜めとかは一切なくその場しのぎのシーンの切り貼り、テンポは最悪。CGとアクションのみ。それも、肉弾戦オンリー、軍隊があるのに軍バトルも戦術も皆無。全ては筋力で解決する! なのにラストでセト様が負ける理由が全く理解出来ない気が付いたら倒れてた(笑)
CGで目がチカチカするだけ、登場人物の誰も好きになれない…

いやほんとマジこれ、「このキャスト揃えてこの予算で、どうしてこうなった」レベルですよ。というわけで、頭カラッポにして何となく流す程度でなければ、お勧めはしません。特に序盤10分のナレーションで世界観のすべてを説明したつもりになろうとしてる部分とか見てるのがキツいレベルなんで、よっぽど気になるんじゃなければ"シン・ゴジラ"か"君の名は。"にしといたほうがいいです…。あ、ゴーストバスターズもお馬鹿映画としては楽しいです。


 エジプト成分 △
 BGM △
 シナリオ ×
 美術 ×
 キャラの魅力 ×

 ジェラルド・バトラーがまた筋肉王やってる ◎


以上です…


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注: ここからは盛大なネタバレが入ります。

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Q. この映画はどんな映画?

A. ぜんぶラー様のせいだ。








結論からぶっちゃけますと、全部、万物の創造主たる太陽神ラー様のせいでございます。

セトが兄オシリスを殺したいほど憎むハメになったのも、王位を欲したのも、世界を滅ぼそうとしたのも、ぜんぶぜんぶラー様のせいなのです。これ映画観てるときはいまいちわかんないと思うんですよ、視終わったあとに「なんでセトさんはあんな意味不明な破壊行為をしてたのか」「ていうか王になりたかっただけならあんなのしなくてもいいよね」って考えてるうちに気がつくんです。

そう、途中にサラッとセリフで流されるシーン…

 セトさんラー様に種無しにされてたんです

「ラーは俺に子を持つことを許さなかった」って言ってるシーンね。あと妻だったネフティスが「私の愛で満たせればよかった」「だからあなたは子を持てなかったのよ」って責めてるシーン。何も好き好んでデラウェアになったわけじゃないのに、かつて本気で求愛したことをバラされた後なのに、別れた元妻からこのセリフはキツい。セトさん泣いていい。

そんなセトさんなのに両目を奪ったホルスを殺さずに生かしておくし、ホルスが善戦してるのを見て「本当にあの兄貴の子か? フッ叔父譲りだな」とか言い出すし、「あれっ…実はホルスのこと結構好きだったんじゃ…」「もしかして、自分もこんな息子が欲しかったとか思ってた…?!」って気がつくとウワアアってなりますよ。
なのにそのホルスはセトの命乞いガン無視だしさぁ…

  そうなったのは ぜんぶ ラー様のせい

なんか良くわかんないけど大した理由なしにセト様に子種を与えなかったラー様のせい。そして地上を制覇したセトがラー様のとこに直談判に行った時も「種は与えてやらん、そんなこといいから俺の跡を継げ」とか言い出して全く空気読めてない、そりゃセト様もキレますよ宇宙空間にラー様ブン投げますよ(´;ω;`)

ほんとセトが可愛そうすぎる。何でどうしていつもジェラはこんな死に方やねん。
言い寄ってきたハトホルはハニートラップだし、元嫁は反乱軍を率いて種無しを責め立てるプレイだし、身近にいるのはなんだかわかんない建築家くらいだし、パパンに認められようと高い塔とか建ててみるもののそのパパは種戻してくれないし。

セト以外に行動理由が理解できるキャラがいなくて、もうこれセトが悲劇の主人公で良かったんじゃんって思ってしまう。主人公パーティはほんとどうでもいいです、ゲスしかいないから。



◎その他のツッコみどころ

・盗賊で盗みを働きまくってるのに全く罰されない盗賊ベック

・その盗品を身につけることに全く抵抗のない彼女のザラ

・「誰?」なオシリス神 髪の毛ふさふさだしほんと「誰?」

・二頭立てチャリオットが出てきたあたりはまぁいいとして、クロスボウが出てきたシーンはさすがに笑った。中世かよ! 神話時代の話じゃなかったのかよ!

・そのクロスボウに心臓シュートされても全く血の流れないCGの手抜き感。ケツに矢が刺さっても全く動じない馬とかギャグかよ

・死体を生のまま墓の床下に置いてくる雑さ

・警備すらいない墓所も違和感ハンパネェ

・人間の盗賊でも適当に破れる面白アトラクション宝物庫 ていうか空飛べれば簡単に破れるよねアレ…

・影の薄いイシス様、オシリス様を殺されててっきり反乱軍くらい率いるのかと思ったら気が付いたらフェードアウト(自殺)してたwwww ちょおまwww

・死ぬ前に神殿を不毛の地に変えるくらいの塩水流していったイシス様、ただの迷惑様でした

・ホルスを生かしておいたまま放置、軟禁すらしないセト様と、ホルスの居場所を知っていながら擁立もしない神々の反乱軍。どちらも同レベルのアホである。ていうか、セトに反乱起こすんなら最初にホルスのところ行くだろフツーに考えて…なんで放置プレイなの…だからあんなにグレちゃうんだよ…

・謎のミノタウロス、お前らミノア文明だろ? エジプトちゃうやろ??

・コブラに乗るしか脳のない戦女神。たぶんサティスあたりなんだろうけど、だったらまず弓を使えや

・神々は動物に変身できる、という設定のはずなのに変身するのはセトとホルスだけ、しかも変身できるのは1種類だけ。ナレーションの内容と映画の内容が合ってない(設定が活かしきれていない)

・オシリス様が目の前で殺されてるのに何もしない神々には申し訳ないけどクッソワロタ。だって雛壇にずらーって並んでるんだよ、ずらーって。並んでるのに微動だにしないしホルスとセトが戦い始めても助けにすら入らないんだよ(笑) どんだけ頭悪いの。日和見主義にしてもあんまりだ。

・背景美術のキンキラ、ファンタジーぶりはよくあることだからいいとして、センスが最悪。巨大な顔の形をした門とか、建物の壁に黄金のオシリスの顔がくっついてんのとか、誰が企画通したんだよってレベル。ところどころに出てくる石像とかもダサすぎて何十年か前の映画を見せられてる気分。

・馬車とかの小道具もまともなものがほとんどない。センスが悪すぎて一周回ってカッコよく見えたのがフンコロガシ馬車。ブブブブブって飛ぶの何なのあれ(笑)

ムチで人間をびしばしやってピラミッドを築かせる悪しき前世紀ファンタジー、ピラミッド研究してる専門家はマジギレしていいシーン

・セト様にハニトラを仕掛けるハトホル様がどう見てもノリノリで、ただのビッチ。いくら種無しの男とはいえホイホイ寝るなよ

・んでハトホル様さいご結局どこいったんだよ(笑) なんかしゅるって消えてそれっきりだよ(笑) 説明不足すぎてついていけない。

・ドレスでざばざばジャングルの中を歩くハトホル様、神々が動物に化身できる設定はなんだったのか…。

・そもそもあのジャングルどこだよ、エジプトどころかアフリカですらないだろ南米あたりだろ

・それを言ったらエンジェルフォールみたいな滝もおかしいんだが。

・死んだはずのネフティスが何故かエンディングの宮殿シーンにいた。セリフで「ネフティスだ、死んだあとも力になってくれてる」みたいなのがあったので、たぶんセリフのミス。

・脳みそスポーンされるトト神、申し訳ないけどワロタ

・でも当たり前のようにエンディングでは生きてる

・知恵の神なのに一切知恵の神らしいことはしていない、というか知恵の神じゃなくて盗賊がホルスの顧問になるってどういうこと

・知恵の神ただのウザいやつになってた

・ホルスはトトの教え子、っていう設定は序盤のセリフに出てきたっきり後半の大事なシーンでは全く生かされない。髪の毛ほどの生かされない。先生呼びすらない。シナリオライターが設定忘れてたレベル。

・元の神話だとセトに奪われたホルスの眼を癒すのはトトとハトホルの役目なんで、そうなんだろうなって期待してたんだけど全然絡まなかったわ、どうしてこうなった

・質問に間違えて答えても死なないスフィンクス、殺されるという前評判はなんだったのか。むしろ質問とかやらずに普通に倒したほうが脳みそスポーンもされないので結果はマシだった

味方が全くいないホルス。ハトホルは辛うじて手伝ってくれたぽいけど、ほかの神々は一切ホルスを手伝わない!!!! セトのほうが人望あるよねコレ(笑)
ていうかオシリスが死んだあとイシスが自殺してたって途中で明かされたのが一番「ハア????」ってなったわ。復讐しろよ戦えよ。ていうか元神話だとそうなってるだろ…。アヌビスやトトが自分の仕事にしか興味ないのはまぁいいとして、せめてネフティスとは協力しろよ。

・冥界のルールを神々の王が変えられるという設定が謎、ていうかそれでいいのかアヌビスたん

・真実の羽根の使われ方の酷さ

・アポピスが何者なのかの説明がほぼ無い、元の神話知ってればなんとなく分かるけど、それにしてもあの唐突さは何なのか。というか神話では巨大な蛇なんですが、映画の中では口の部分しか出てこなくて99パーセントの視聴者には理解されないと思われる

・奪ったホルスの眼を額とかいう毟り取りやすそうな場所にわざわざつけておくセト様、あんのじょう毟り取られる

・ホルスの眼の効能は陰謀を見抜くことらしいが、元の持ち主のホルスからして陰謀にドはまりして玉座を追われてるし、セト様もそうだし、ぶっちゃけ陰謀に巻き込まれる呪いアイテムのほうが納得できる

・色んな神から奪った力を身につけているはずのセトに片目しかないホルスが勝てる理由が全然わかんねぇ。ご都合主義な巻き展開にしか見えなくてラストバトルのカタルシスは一切ない

・宇宙空間に浮遊してるのに生きてる謎のラー様。助けに行く必要はあったのか…

・巨大オベリスクが崩壊したのに町が無事という謎 CGの手抜きっすよね

・1000m越えもの巨大オベリスクのてっぺんからフリーフォールしたのに地上の人間にぶじキャッチされてるホルスの眼

・盗賊ベックとの友情を強調したかったにせよ、眼とベックが滑り落ちたシーンは、まず眼をキャッチして変身してからベックを助けに行くのがベターな選択だったんじゃねぇかと思うんだけど、そこまでに至る部分がなべて頭悪いので、この頭の悪さでは瞬間的な判断も出来なかったんだろうなぁと逆に納得するレベル。エンディング近くになるとホルス=頭のかわいそうな子 と納得しきっているので、意味不明なことをしてても最早どうでもいい

・ホルスの眼とトトの脳とネフティスの翼は回収されたくさいけど、オシリスの心臓はどうなったん? ていうかオシリスとイシスあのまま退場? 意味不明。

・ブン投げエンディング。全く爽快感なし。あのままホルスが国をブン投げてどっかいっちゃってたらある意味、神だな! エジプトは滅びるけどな!!

・EDテーマが始まったとたん会場内の半数以上が帰って行った おつかれさまでした

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…ツッコミどころしかなくて、書いてるうちに頭抱える気分になってきました。
マジほんと、何をどうしたかったのか全然わかんないですこの映画。せめて映像だけでも、音楽だけでも優れていればなぁ…。カネをかけたB級映画、にも成り切れていないかな。

とりあえずこれは、自分の中で

画像


ジェラルド・バトラーの死に様を見に行く映画。
という結論を出して強引に納得することにしました。



盗賊カップル出さずに神々のカラミだけで作ってれば、ここまで酷くならなかったんじゃないかな…。

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