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zoom RSS インカのアイデンティティの源流はアマゾンにあり? 知られざる南米第二の文明:アマゾン

<<   作成日時 : 2016/06/28 00:10   >>

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言いたいことを説明するために、とりあえず最初に図を出してみる。
いわゆる「新大陸」、南北アメリカの文明は、大別して「北米」「中米」「南米」に別れる。

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北米のミシシッピー文明は「?」つきになっているように、今のところ実体がよく分かっていない。
中米がマヤ・アステカとかトルテカとか。
南米がプレ・インカの諸文化と、その集大成としてのインカ。

そして南米のもう一つの、あまり取り上げられることのない「文明」がアマゾン文明である。

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<最初の前置き―「文化」と「文明」の用語について>

文化と文明という用語の使い方は、日本においてはかなり混乱している。
元の英語がぜんぶcivillizationなのを無理やり訳し分けているなという感じだ。用語の定義も出来ないのに何となく使うのでは不正確な内容しか表せない。
そこで自分は、他の地域の「文明」という言葉の使い方にレベル感を合わせるため、「文明」の下位の細かいまとまりを「文化」とするように使い分けている。

たとえば、インカは文明ではなく、「アンデス文明」の一部である"インカ文化"である。インカは南米におけるある一部の時代に特徴的な文化・時代の名前であり、日本でいうと江戸とか鎌倉とかに相当する。従って、文明の名前としては適切ではない。

この区分でいくと、マヤ、トルテカ、アステカなどは「中米文明」、インカ、チャビン、ナスカなどは「アンデス文明」と纏めることができる。
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南米には背骨のようにアンデス山脈が南北に隆起している。そしてその太平洋側に栄えたのがインカの前身となるプレ・インカの文化群で、プレ・インカの文化を統合して誕生するのがインカ帝国。南米の文明といえばインカが代表なわけで、いきおい、南米の文明を語るときはアンデスの太平洋側ばかりに言及が集中してしまう。

しかし、人が住んでたのは太平洋側の狭い地域だけではない。アンデスの大西洋側、つまりアマゾンのジャングルにだって昔から人は住んでいる。それもたくさん。彼らが文明を築かなかったと、どうして言えるのか。実は築いていた。…インカともマヤとも違う方法で。

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と、いうのが前に紹介した「アマゾン文明の研究」という本の内容なわけだが、それはさておき、隣接する文明が影響しあわない道理はない。人の行き来だって当然あった。アマゾンの文明がプレ・インカに影響した可能性もあるのではないか。というのも、プレ・インカのひとつ、日本隊の発掘したコトシュ遺跡の「交差する手」のモチーフと同じものが、アマゾンに住むシピボ族の伝統的なモチーフにあるというのだ。



ただ、ここには「時代が特定できない」という非常に重大な問題が立ちふさがる。
アマゾンの文明は、いつから始まったのか。スペイン人の到来以降、アマゾンの先住民たちも人口減を体験している。さらに、鉱山の開発や木材の伐採、ゴムのプランテーションなどによって棲家を追われ、過去と現在の間には大きな断絶がある。残っている伝承は時代については何も教えてはくれない。

遺跡にしても、アマゾンの遺跡は北米のミシシッピー川流域のものと同じく、土盛りをしたマウンドなどなので、いまだ分布ですらハッキリしない。またアクセス困難な場所にあるためか、ほとんどの遺跡が調査されていないともいう。
おそらく、アンデス文明や中米文明の研究者たちも、アマゾンからの影響は多少は意識しているのだろうが、言及しようにも言及できないのではないだろうか。

けれど言及されないからといって、影響が無かったわけではないし、文明のレベルが低かったわけでもない。むしろ自然との調和という面においては現代人がうらやむ継続可能な文明を築いていたのではないかという説もある。興味はあるが、いかんせん資料がない。(笑)

が、いつの日か、「インカとアマゾンの間」や「マヤとアマゾンの間」みたいな、知られざる文明同士の相互共鳴の研究なんかが出てくるといいなぁ。と思っている。

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