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zoom RSS マヤ遺跡「発見」の少年へのインタビュー記事に見るオカルトへの入り口/こうならないためにすべきこと

<<   作成日時 : 2016/06/14 00:10   >>

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15歳の少年が現代の星図から未知の遺跡を発見した! と騒ぎになり、直後からマヤファンや専門家から総ツッコミを食らったこのニュース。

15歳少年のマヤ遺跡「発見」は間違いと専門家
現代の星図と地図を見比べても古代の遺跡は発見できない
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/060300201/


この件で時の人となった少年に対するインタビュー記事が出ていた。


マヤ遺跡「発見」の少年「批判のおかげで前進」
カナダの15歳少年にインタビュー、批判にひるまずメキシコ調査遠征を計画中
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/060300201/

画像


…うーん。。。なんか痛々しいなぁ。。。。という感じ。
別に彼をいじめたいわけではないのだけれど、この考えのまま行くとオカルト領域に突入してハンコックとかの方向に行っちゃいそう。



まず勘違いしてほしくないのは、彼の説がけちょんけちょんにされたのは、彼が若かったからでも、シロートだからでもなく、ロジックとして成立しておらず、批判に対して有効な反論を行えなかったからだ。


理論に勝てるのは理論だけ。専門家たちの批判に対して有効な反論は何も出来なかったからダメなのだ。

子供だから仕方ないだろう、ではない。年齢が幾つだろうが、自分の説に対してそう考えた根拠はあるはずだし、その根拠が曖昧で「直感で思いました」とかなら、何の根拠も無いですよねって話になって終了する。当然の話である。

「これ休耕してる畑じゃん」と指摘されて何も言い返せなかったのも、現地調査もせずに勢いで発表したから。空撮で何かに「見える」だけでは根拠にならない。確かめてからにすべきでしたね、としか。あるいは空撮写真を見慣れてる人に判定してもらうとかでも良かったと思う。

終始思い込みで突っ走り、その思い込みに何の根拠もなかったのなら、それは研究ではなく空想だ。

批判されて言い返せるだけのロジックを組み立てられるか。出来なければ、その説は何か間違っている可能性が大きいし、発表してもフルボッコにされるだけなので黙っていたほうがいい。逆に、専門家が違うと言い張っても、自分のロジックが崩されないのなら、自分のほうが正しいと判断していいだろう。


年が幾つだろうが、シロートだろうが、理論に対し理論で戦えれば学者連中だって認めてくれる(はずだ)。
戦えなかったなら、自分の無力さと無知さをまず顧みたほうがいい。「もっと他人のアイデアに耳を傾けるべき」なんてしょうもない負け惜しみを言うのではなく。誰だって、耳を傾ける前に価値あるアイデアかどうかくらい考えるから・・・。

「まだ若いのに凄いよね」みたいなことを言う連中は何も理解していないし何の責任も負わないので無視しなければならない。バカにされたのは若いからではなく未熟だからなのだ。若くても知識は持てるだろ? マヤが好きなら何でちゃんと既存の研究や教科書を読んでない。若さに甘えていては若さを失ったときに終わる人間になってしまう。「15歳」でいられるのは、今だけなのだ。


***********

というわけで、こういうことにならないためにどうすればいいか、当たり前だけど大事なことを伝えたい。
まず大事なのは、基礎を勉強すること。これ絶対必要。

現在ある定説や研究をひととおり知って基礎知識がないと、何が誤りで何が正しいのか判別できない。最初は先人たちのケツについて学ぶ。

その上で、「あれ? これ、当たり前みたいに言われてるけどなんかちょっとおかしいよな…?」とか「研究者によって言ってること違う部分あるんだけど、どれが正しいんだよ…」とか、ちょこっとずつ元から離れていって自分自信の探求が始まる。基本を知らずに自分スタイルなんか作れるわけないんである。芸術の世界なんかだとごく稀にそういう天才もいるかもしれないけど、世の中の多くのジャンルは既存のものを知らずして始めることは普通は出来ない。

マヤの星座で云々の話しの場合、遺跡が現代の星座にあわせて並べられているかも…! などという考えは、現在研究されているマヤの星座がどういうものなのか、マヤ人がどういう世界を見ていたのか、星座にあわせて遺跡を作るような発想は果たしてあったのか、などの基本の部分を学んでいれば、ごく初期にふつーに排除されたはずの"単なる思いつき"である。

思いつくことは出来ても、それを正しく検証することが出来なければ研究とは呼べない。



少なくとも、現時点の認識「西洋の星座と同じものを古代人も見ていた」という認識は間違いなく誤りだ。
なぜ間違いなくと言えるのかというと、

・現在わかってる幾つかのマヤの星座が、現在よく知られている星座とは全然違うものだから。

・マヤ以外にも、エジプトやメソポタミア、中国など、古代に見られていた各地域の星座に大きな違いがあることが分かっているから。


文化圏ごとに星座や、意味を持つ星が違う。これはちょっと調べれば出てくる話で、ちゃんと勉強していれば分かっただろう。




夢を追うのはよいことだが、行くべき道を間違えていると辿り着く場所は夢のありかとは違った場所になる。
そして気が付けば人は老いているだろう。それは人生の無駄だ。



専門家の言うことを常に信じろとは言わない。常に正しいとも限らない。ただし「定説」にはだいたい定説として採用された理由がある。その理由を理解して、根拠を崩せるかどうかを考えなくてはならない。

シロートだろうが多少毛の生えた程度のマニアだろうが、背中がガラ空きの専門家がいたら刺しに行ってもいい。ただし刺すなら刺し返される(反論される)のは覚悟して盾(理論)は準備していこうな、ってだけ。今回のこれは、思いつきで出来た剣振りかざした少年が盾なしで突撃したら一撃で敗退したっていうだけの話なので、まぁ一番の戦犯は周りでおだてるだけおだてた大人と、意味が分からないまま「ロマンですね!」とか盛り上がっちゃったメディアなのだろうなあ。

#装備を整えてレベル上げしてから挑みましょう


*****

尚、「専門家は真実を隠したがる」とか「専門家は所詮何も分からない連中だ」とかいうのは、オカルティストがよく使うロジックなのでそっち方向に行くと何も言いことは無い。確かに専門家も間違うこともあるし、古い説を無批判に慣習的に受け入れることもある。しかし、一般人よりはるかに基礎知識を多く持っていることも事実だ。新説をぶつけて、否定的な反応が返ってきてもそれを叩き返せるだけの根拠を出せるかどうか。専門家に聞いてみるってステップは大事だと思う。専門家じゃ聞きづらかったら、そのへんのマニアでも。他人の存在は大事。

…今回の彼の不幸は、周りにいた大人の誰一人、まともなアドバイスのできる人がいなかったってことなんだろうな…。

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