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zoom RSS ミュオン(ミューオン)を利用したピラミッド透過プロジェクトの近辺

<<   作成日時 : 2016/01/31 00:10   >>

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エジプト政府の発表してる内容が断片的すぎてクッソわからんわ(´・ω・`)
新聞で発表されてる内容もなんかおかしいわ(´・ω・`)

というわけで自分で適当にまとめておくことにした。


スキャンピラミッドの概要はコレ
http://www.scanpyramids.org/layout/spm/press/About_ScanPyramids-en.pdf

で、特にミュオンを利用したスキャンについてのプレスリリースがこれ
http://www.hip.institute/press/HIP_INSTITUTE_CP5_EN.pdf

●このブロジェクトなに?

色んな科学調査でピラミッドの構造を調査するよ!
そのうちの一つがミュオン(日本のマスコミが"ミュー粒子"といってるもの)を使ってピラミッドを"透視"するというものだよ。日本の名古屋大も協力してるよ!

●対象

スキャン予定は4基のピラミッド。
ギザ台地ではクフ王・カフラー王のピラミッド。(サフラー王のやつは観光客に解放する都合上、今回は対象に入っていないようだ)
ダハシュールでは赤ピラミッドと屈折ピラミッド。

●どこまで調査が終わってる?

屈折ピラミッドについてはスキャン完了した模様。
2016年の最初の数週間で解析を行う、結果は1月中にも出るよ! と言ってたけどいまだに出てきてないっスね…

プロジェクト全体のタイムスケジュールが公表されてないので、遅れてんのかもう終わってるけど結果発表してないだけなのかよく分からない。


クフ王の女王の間にパネルを置いたといっていて、この写真がそれなのだけれど、これはどうもサンプルで置いたもので、本番ではない…模様?

画像


プレスリリースではピラミッドの外に解析装置を置くことになってたんだけどな。
ちなみにこの装置、記録に電気使うんで電源が近くにないとダメらしい。そんなわけで外に置くことになったんではないかと予想。そのへんは…ちょっと良く分からない…。

画像



*****************

で、肝心の「ミュオンっての使ったらなんでピラミッドが透けて見えるんだい?」というもの。
参考書を探しに行ってきた。

素粒子で地球を視る: 高エネルギー地球科学入門
東京大学出版会
田中 宏幸

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図書館や本屋でいろいろ本を探してみたのだが、これが多分、一番手ごろで分かりやいかと。
対象年齢は高校生から大学院生だそうで、途中難しくて「ウワァァ(汗)」ってなるところもあるけど、そこ飛ばして読んでいっても何となくは分かるから。



日本語の報道だと「ミュー粒子」っていってるけど、たぶんウィキペディアで調べたからじゃないのかな(笑) その言い方も一応あるみたいだけど、たぶん「ミューオン」か「ミュオン」のほうが言い方としては多いのではないかと。物質名的に。何も中途半端に日本語訳せんでもええやろ。

で、ミュオンを利用した物体透過が「ミュオグラフィ」という。


ミュオンは、宇宙線(元々は水素などから出来ている)が地球の大気中にある原子とぶつかって崩壊するときに出来る。発生する二次宇宙線のうち30%くらいがミュオンだ。
宇宙線は超新星爆発などによって加速された物質だと考えられていて、宇宙を1000万年ほども旅して地球に到達するのだという。それだけでもちょっとロマンなカンジがする。

画像


で、このミュオン君と、一緒に誕生するニュートリノ君は、物体を透過する力がすごく強い。

X線よりもはるかに強い透過力で、特にニュートリノは地球すらも貫通できるため「地球内部」という未知の世界の探索にも使えるのではないかと期待されているらしい。ただ、質量があると証明されたのがようやく最近というくらい未知の部分の多い物質で、捕まえるのが難しい。捕まえるための装置も大規模なものにならざるを得ず、任意の場所を観測できない。

そこで捕まえやすいミュオンを使って物質の内部構造をさぐるという方法が編み出された。
ミュオンは地球のあらゆる方向から降り注ぎ続けている。物体の密度が高ければ通過してくる数は少なく、密度が低ければ数は多い。ちなみにミュオンの透過能力は5kmとなっている。

難点は、「宇宙から降り注ぐもものなので基本的に上からくる」、つまり平面にべったりくっついているものの密度は計測できない。また、装置より下は計測外となるので、地下にある物体を計測しようと思ったら、それより下に装置を置かないといけない。ミュオグラフィが山やピラミッドなどでっぱったものに使われているのは、そういうこと。

またミュオンとは別の荷電粒子が多く検出されてしまうので、そのノイズを除去しなくてはデータが使えないそうだ。



本の中でも詳しく解説されていたが、1967年に行われたミュオグラフィによるカフラー王のピラミッドのスキャンについては以前の記事にも書いた。

ピラミッドの内部構造を透視する? ミューオグラフィーの可能性
http://55096962.at.webry.info/201511/article_1.html

この時の実験では「カフラー王のピラミッド内に、2m以上の未知の空間はない。」という結論が出された。
おそらく今の解析度ならもっと小さな単位で計測出来るだろう。またコンピュータの処理能力も上がっているから、数値がとれれば立体画像をつくることも可能だ。

なにも未知の空間だの玄室だの見つからなくてもいい。
石と石のスキマが計測できて、それがどんなふうに内部に配置されているか分かれば、ピラミッドの建造方法について重要なヒントを得られるかもしれないんである。

ピラミッドを造った人々と、材料と、おおよその手法は分かっている。が、石をどのように積み上げていったのか、その詳しい工法、手順が分からない。ガンプラの材料と作り方は分かってるんだけど、どの順番でパーツ組み合わせてるのか分からない。みたいな感じだ。何しろ、いったん分解して中の石の積み方を確認してまた元に戻すとかいうのが出来ないからね、ピラミッドは…。

ちなみに、ミュオグラフィで分かるのは物質の密度だけ。
なので石と石のスキマにガレキや砂を積めてるところは分かるとけど、サイズの異なる石材がぴったりくっついているようなところはデータとしては見分けがつかないだろうなと思う。科学調査に出来ることは限られている。その限られているものを、いかに組み合わせるかが大事なのだ。

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というわけで古代文明マニアでも宇宙線の勉強はしよう、今がチャンスだ(`・ω・´)
ミュオンの捕獲方法とか結構面白いぞ。

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