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zoom RSS 大英博物館でエジプト展開始。「Egypt faith after the pharaohs」

<<   作成日時 : 2015/11/03 00:10   >>

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エジプトの面白さは、ファラオ時代だけじゃない。
いわゆる「ファラオニック・エイジ」の後、地中海世界の一部として、ローマ支配、ビザンツ支配、イスラム支配へと続く、日本だとあんまり注目されないけどコアなファンは確実にいる時代設定で攻めてきた。イスラム教とキリスト教のはざまとして生きた時代のエジプトの芸術が集う! これは行きたいぐぬぬ…

公式
http://www.britishmuseum.org/whats_on/exhibitions/faith_after_the_pharaohs.aspx

公式映像がまたイイんですよ。ローマン風の甲冑を着込んだホルス像からキリスト教(コプト)の聖人へと続く、時代の変遷を壮大に描いた映画仕立て。大地に建つピラミッドなどの古代建築はずっとそのまま変わらないのに、そこに住む人々の見ている世界は別のものへ。古代の神々が去り、エジプトは新しい神の時代へと移り変わっていく。

古代エジプト宗教からキリスト教(コプト教)への切り替わりは、劇的なものだったわけではない。何百年かは共存の期間があり、十字の模様が書かれたミイラがあったり、死者の書と一緒にクロスを埋葬している墓があったりする。コプト美術の初期のものはファラオ時代の影響を強く受けているし、そもそも最初の教会はファラオの築いた神殿を改装したものだったりする。

しかし4世紀末ごろから、キリスト教徒たちは一神教であることを厳格化するために古代宗教を攻撃しはじめる。これはローマでキリスト教が国境とされ、異教信仰が禁止されたこととも関係している。変節していくエジプト芸術。古代の影響は薄れ、…それでも細々と残っていた伝統は、やがてイスラム教が到来するとともに決定的に違ったものへと変わっていくのだ。


ファラオの時代は、紀元前30年のクレオパトラの死によって終わるのではないと自分は考えている。
決定的な"死"は、エジプト人自身が自らのルーツであり過去である古代エジプト宗教を否定しはじめた、5世紀だと思う。ドラマティックな出来事は、時代を区切らない。為政者は、民衆の世界を変えることは出来ない。世界は自らの内部からしか変化しないのだ。

狭間の時代、そこに人間の本質と真実が隠されている。コプト〜ビザンツ〜イスラムのあたりは、「エジプトのエジプトたるゆえんは何か」とか、「古代の伝統を失ってもアイデンティティは保たれるのか、そもそも国民という意識がなければそんなものなのか」とか、考えることの出来る時代なんだな。

日本でも、たまにはこういうのやってほしいなーって思う。



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関連:  以前調べていたもの


古代エジプト宗教からキリスト教へ至る道 −コプト教のはじまりからの流れ
http://55096962.at.webry.info/201003/article_10.html

コプト教徒は、古代エジプト人の末裔なのかどうか。
http://55096962.at.webry.info/200906/article_5.html

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