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zoom RSS エジプト〜インド 紅海で大航海! 「エリュトゥラー海案内記」

<<   作成日時 : 2015/11/11 00:10   >>

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紀元1世紀頃、紅海のエジプト沿岸からインドまで交易の旅をしてたギリシャ商人の覚え書き「エリュトゥラー海案内記」。
日記でもなく会計簿でもなく、「ここの港からはこの品物もっていく。次の港がxxで、この港にはこんな商品があって…」みたいな感じで延々と続く。それほど長くはないが当時のギリシャ商人が持っていた生の知識が分かるという意味で非常に貴重な書物だ。

エリュトゥラー海案内記 (中公文庫)
中央公論社
村川 堅太郎

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ちなみにエリュトゥラー海は一般的には紅海をさすが、本の中で触れられているのは紅海ーアラビア海ーペルシャ湾ーインド洋のあたり。


ポイントは、これが書かれた1世紀ごろのギリシャ人(というかヨーロッパ世界)の知識では、アフリカの先端とインド・アジアの南端は繋がっており、インド洋は巨大な内海だと考えられていたところである。なんせ地球が丸いって概念も無かったからな…

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出発地点はプトレマイオス朝に現在のスエズ付近に建設された貿易港。この時代、最遠はマレーシアのマレー半島あたりまで行ってたようだが、エリュトゥラー海案内記の著者はインド東部のカルカッタ付近までしか記載していない。出てくる地名は、本の内容だけだと分かりづらいので、出回ってる↓みたいな地図を見ながら読んでいくと分かりやすい。

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紅海からインドに至る航路は、元々はプトレマイオス朝時代のエジプトが開発したものを後にローマが引き継いだ。紅海の出発港ミュオス・ホルモス、ベレニケーもその時代に作られている。主要な交易品は、輸出がワインや織物。輸入が宝石や香辛料。やたらと「亀」という輸入項目があるのは何でなのか分からない。亀甲にそんなに需要あったのだろうか。

この本単品だと何がなんだか分からないと思うが、1世紀という時代、地中海世界はどんな物質を求め、どこまでの世界を知っていたのか、ということを考えながら読んでいくと非常に興味深い。

先に述べたように、ギリシャ商人たちは、世界の正しい形をまだ知らない。そしてエジプトのファラオがエトルリア人を使ってアフリカ一周の旅をさせ、既にアフリカ南部がインドと繋がっていないことは証明されていたにも関わらず、その記録は無かったことにされ、間違った地図が使われ続けている点も興味深い。ついでに言うと、この紅海〜インド洋航路も、ずっと使われ続けていたわけではなく、いったん忘れ去られて、大航海時代には再開発されなくてはならない。
歴史は一定方向に進化していくわけではなく、忘却と再発見を繰り返しながら進んでいくのだということも、これを読んでわかることだ。

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