現在位置を確認します。

アクセスカウンタ

zoom RSS ピラミッドの内部構造を透視する? ミューオグラフィーの可能性

<<   作成日時 : 2015/11/01 00:10   >>

トラックバック 0 / コメント 0

ちょっと前に報道されていたコレ。

ピラミッドの謎、透視で分析=日本人研究者も協力―エジプト
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151025-00000079-jij-sctch

画像


イメージでいうと、レントゲン写真みたいな感じだ。宇宙からふりそそぐ宇宙線がピラミッドを通過してくるので、その通過してきたのをキャッチして内部構造を明らかにさせよう、というプロジェクト。今回使用するのは「ミュー粒子」というもので、残念ながら中の人にソッチ系の知識がほぼ無くてうまく説明できない。ただ「ミュオグラフィー」という言葉で検索すると、どういうものかは分かる。

この↓ページがとても分かりやすく、過去に行われた実験などの情報も載せられている。

ミュー粒子の活用が未来にもたらすもの
http://www.hitachi-solutions.co.jp/psw/fea_keyperson/68/

"ミュー粒子というのは素粒子の一種で、宇宙から地球に降ってくる宇宙線が、大気中の原子とぶつかって大量に発生するものです。ミュー粒子には物質を通り抜ける性質があって、それを「透過性」というのですが、その透過性を利用して撮影するのが、私たちが「ミュオグラフィー」と呼んでいる一種のレントゲン写真ということです。"



"ミュー粒子は物質を通り抜ける際に、物質の厚さと密度に応じて減少します。薄くて密度の低い物質ならば、多くのミュー粒子が通り抜けることができますし、厚くて密度が高い物質を通り抜けられるミュー粒子は少数です。その差を緻密に測定すれば、レントゲンのように火山の内部を透視した写真が撮れるわけです。"


ピラミッドの中にスキマがあれば、その部分は沢山の粒子が通り抜けてくるし、詰まっている部分なら、通り抜けられる数は少なくなる。これを利用して、内部構造を明らかにしようというのが今回やることの内容だ。

ちなみに、上記URLの中で言及されている「60年代後半に、物理学者のルイ・アルバレという人が、ピラミッドの中をミュー粒子で探索する実験を行いました」という実験に関する論文が、こちら。

Search for Hidden Chambers in the Pyramids
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAAahUKEwidisLF5uzIAhVL0GMKHcAEDkw&url=http%3A%2F%2Fwww2.lns.mit.edu%2Ffisherp%2FAlvarezPyramids.pdf&usg=AFQjCNFyGvANcSHpLQRRovROSFE8b4KQQA

※PDFのサイズはそこそこあるので、ローカルに保存して読むことオススメ。


この実験ではギザの三基のうち第二のピラミッドと呼ばれるカフラー王のピラミッドを対象としている。「内部構造がもしクフ王のものと同じならば、もう一つ部屋があるのでは」という仮説を元に実験しているようだ。空間があれば、こんな感じで明らかにそこだけ違う数値が出てくる…ものらしい。

画像


ただ、専門知識がないのでよく分からないが、たぶんこの実験はあまり精度が高くなく、技術的に限界があったのだろう。それから50年の時を経た今、最新の技術をもって挑もうとしているのが今回のプロジェクトというわけだ。うむ、wktkするね。



参考として、ミュー粒子を用いた建造物の透視実験は、最近テオティワカンの「太陽のピラミッド」でも行われている。

Search for cavities in the Teotihuacan Pyramid of the Sun using cosmic muons:preliminary results
https://repensarlafisica.files.wordpress.com/2014/02/icrc2013-0364.pdf

先の60年代後半の実験で出てきている図と比べると、精度が上がって細かくなっており、「ほほう…」という感じだ。
コンピュータによる演算処理やグラフィック化の技術もあるから、出てきた数値から立体模型の図を組み上げることも出来るようになってるし。

これは期待していいのかな? ってところだけれど、残念ながら、この実験でピラミッドの内部構造が分かるわけではないと思われる。
何でかというと、

 ・エジプトのピラミッドはデカい。(元々ミュー粒子が通り抜けてくる可能性が低い)
 ・火山などと違い人工物なので細かい計測が必要になる。(たとえば幅1mにも満たない通路があったとして、その部分を計測するのは難しい)

ただ、謎に一歩近づくことはきっと出来るはずだ。すべての答えを明らかにしてくれる魔法の技はどこにも存在しない。一歩ずつ謎の核心に近づいていく。それが、科学の世界というものなのである。


*おまけ
‘ScanPyramids’ project hopes to decipher ancient secrets
http://english.ahram.org.eg/NewsContent/9/40/161858/Heritage/Ancient-Egypt/%E2%80%98ScanPyramids%E2%80%99-project-hopes-to-decipher-ancient-s.aspx

エジププトでの会見の模様とか。


**********
さて…
宇宙線の勉強しよ… (そこから

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ピラミッドの内部構造を透視する? ミューオグラフィーの可能性 現在位置を確認します。/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる