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zoom RSS すごいよ! アルタイルさん 〜物理法則を無視して戦う人々。

<<   作成日時 : 2015/08/31 00:10   >>

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将国のアルタイルっつー戦略ものみたいなカンジのマンガがあるんですよ。
架空のトルコが架空のローマ(もしくは神聖ローマ)と戦うってカンジの話。地中海周辺の歴史のアウトラインを知ってる人なら、ああこの国はxxが元ねただな…とか分かるようなやつ。

いちおう少女マンガなので絵柄がキラキラなのと、美形しか出てこないのを除けば、設定や戦略はよく練ってるなーというかんじ、なのだけれど… 巻を重ねるごとに出てくるキャラが堂々と物理法則を無視しはじめるという問題点があり。

最新刊ではついに、主要キャラがほとんど超人になってたという(笑)

将国のアルタイル(16) (シリウスKC)
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たとえばココね。主要キャラのひとり、海の都ヴェネディック(おそらくヴェネツィアがモチーフ)所属のアビリガさんが疾走する馬から馬へ飛び移るシーン。

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@馬の背中から飛び降りる
A片足を地面につく
Bそのまま隣を走る馬に飛び移る

・・・。
さすがにこれだけ読んでて「えっこれアリなの」と思った人もきっと多いはず。(笑)

まず馬の走る速度は、だいたい時速60km。60kmで併走する二頭がいたとして、飛び移るのはまぁできます。が、その間の地面に足をつくとアウト。なぜなら、地面は動いていないので、地面に軸足をあいた時点で体は「動かない」地面に持っていかれちゃうから。このマンガのシーンだと、いったん地面に足をついたあと時速60kmで走る馬に飛び乗るには、瞬時にして自分自身が時速60kmに加速する必要があります。

 時速60km=秒速16.67m

ちなみに人類最速の男・ボルトのトップスピードで秒速12mくらい。アビリガさんが秒速16.67m出してたとすると、ボルトの約1.4倍ですねヒャッハー。
ちなみに、もし加速が3秒遅れると、16.67x3=50.01m馬から遅れてしまうので、そのぶんトップスビードを上げないと追いつけません。ボルトのトップスピードは加速をつけてのものですので、加速しないでこの速度出せてるならアビリガさんのトップスピードはボルトの二倍くらいあったりするんじゃないですかね…。

どんな足の構造だよ…。

ちなみにこのシーンのあとで、味方のヌルザーンさんがビビってますが、そりゃ当然のことといえます。こいつ人間じゃねぇ。



しかしそんなバケモノじみたアビリガさんの骨をボキってやれる、さらに超人じみた人が敵側にいるのです。

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敵軍の将アダムさん。
すれ違いざま馬上からアビリガさんの服の袖をからめて片手でブン投げる。

@馬の耐久力
・小太りキャラのアダムさん(体重100kgとする)を乗せて疾走できる
・そのアダムさんがアビリガさん(体重80kgとする)を片手で吊り上げても潰れない
・そのままさらに疾走できる

Aアダムさんの耐久力
・馬上(同じくらいの高さ)にあるアビリガさんを片手で吊り上げる
・そのままアビリガさんをぶん投げる
・ぶん投げるのみならず岩に叩きつけてビッタンビッタンできる


@について、馬の耐久重量は400kgという話ですが、あくまで「耐久」なので走るとなるとその半分でもキツいはず。アダム+アビリガの体重で、軽めに見積もっても180kg。今回は戦場なので武装してるとすると200kgくらいは余裕でありそう。その状況で走れる馬。帝国軍の馬すげぇ。 しかも敵の体を馬上でブン回してるので、瞬間的にはそれ以上の重量がかかってるはずで…。

Aについて、アダムさんの腕力どんなってんのって話ですが、男子ハンマー投げの重量が7kgちょいというところから想像してください。つーかコメ袋10kgでもいいっす。足元から浮かすくらいならなんとかなりますが、足場の良くない馬上から、それを頭上までブン回すとすると?

しかも剣を右手でもってるのでアダムさんは右利きのはずで、投げてるの利き腕じゃないほうっスからね。
まあこのマンガのキャラたち男性も女性も腕力ハンパないんですが、この人ちょっとおかしいレベルっすね。なんで指揮官なんてやってんの。敵軍に突入したら無双できるんじゃないすかね、その馬とセットで。



続いてこちら。
我らが主人公マフムートくんもサブキャラたちの活躍にならって人間を捨てた。
今回は疾走する馬の上からジャンプして敵軍の頭上を飛び越えるという離れ業だ。これには知将ザガノス将軍もびっくり。 そりゃそうだ。そんな人間いねぇ(笑)

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つーか時速60kmで走ってる馬から飛ぶってのは、時速60kmのまま放り出されるってのとだいたい同じ(空気抵抗とかで速度は若干落ちるはずだが)なので、交通事故レベルです。運よく敵を避けられても地面が時速60kmで正面衝突します。良い子は真似してはいけません。



だがしかし、彼は途中でなんかすごいことをやって減速します。
頭上を飛んでるイヌワシの足をつかんで敵の目前で急ブレーキ。

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えええーなんじゃこりゃ。
自分の狩ってる鷹狩りの鷹なんでタイミングは合わせてくれたのかもしれませんが、飛んでるワシの足ふつう掴めない。馬上からカタパルト射出されたばっかりなのに(笑) 

ちなみにイヌワシは狼や鹿も捕食できるので数十キロの重量の獲物なら浮かせるみたいですが、どう見てもマフ君は鹿よりは重いぞ。しかもここでは水平方向の加速ついてるしな…

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減速して時速50kmくらいの速度で放物線を描いている体重60kgのエモノを空中キャッチ、と考えて、…これでイヌワシに必要な速度と揚力を誰か計算してくれませんかね(笑)



んで、空中減速したはずなのに、そこからなぜか敵の牛車にすごい勢いで体当たり、牛車を吹っ飛ばす。
 ここが一番の物理法則無視だ。どういうことなの!

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@牛車に体当たり、その勢いで弓を牛車のシャフトに突っ込みシャフトを折る(というか車輪を壊してる?)
A前輪の一個が壊れただけなのに牛車が数十メートル吹っ飛ぶ
B吹っ飛んだ牛車が兵をなぎ倒し大破
Cその過程で牛が消える 牛も吹っ飛んだ?

…うーん、何が起きているのか…わからな…い(笑

まず車輪ぶっこわすほどの勢いで牛車に体当たりしたら人体もぶっ壊れるんじゃないかとか。
車輪が外れた牛車は速度が落ちるはずなのに、それまで以上の速度で進行方向に吹っ飛ぶというのは一体…
牛も途中で消えてるので、描写がないだけで牛を繋いでいた心棒も折れたのかもしれない。だとすると相当な衝撃がかかっている。

これが主人公の体当たりによって引き起こされた事態だとすると、主人公は大砲の弾以上の破壊力を持っていることになる。しかも牛車体当たりのあと普通に立ち上がって戦ってるからな…。まともに戦うより、毎回戦場のド真ん中にカタパルト射出したらいいんじゃないかな(笑) 敵の指揮官ごと吹っ飛ばしてくれるよ多分。



というわけで、主人公以下 名前のあるサブキャラは乗馬・飼ってるワシなどにいたるまで、悉く神話級の存在であることがお分かりいただけましたでしょうか…。中身は超人なザガノス将軍が、肉体的な意味ですごく人間に見える巻ですた。


ちなみに、非人間的に見えても実際はありえる作戦もあります。
冒頭に出てくるココとかは 現代でも遊牧民は当たり前にやってます。

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潮位差を利用した戦略とかも実際にヴェネツィア軍が使ってたりするのでアリ。
戦略はがんばってるんだこのマンガ。ただ、それを実行するキャラの身体能力とシチュエーションが…おかしい…だけで…。



***********

<<総論>>

戦略と戦略で戦う軍記モノだとすると、実行する側が人間じゃないから成り立つ作戦というのは避けてほしいところ。

人間同士の戦いだから面白いんであって、キャラが超人になってしまうと一般兵と主要キャラとの戦力差が明白になりすぎてつまんなくなっちゃう。こいつ絶対死なないじゃん、みたいなカンジで緊張感なくなっちゃうし。もともと、敵も味方もいつ戦死するか分からない緊張感も面白さの一つでしたから…カリル将軍…(ブワッ

そろそろ物語も終盤で、決戦に向けて畳み掛けてる最中っぽいストーリーの流れなんだけど、ご都合主義になりすぎないように現実的な戦略でお願いします…。 物理法則大事。

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