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zoom RSS 幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリーSPECIALを見てみた

<<   作成日時 : 2015/06/24 00:10   >>

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このシリーズは、昔から言われてることを延々くり返す焼き増し番組なので面倒くさくて見てなかったのだが、
今回分はなかなか評判が良かったので見てみた。
ゲストがエジプトの先生とムーとかに寄稿してるオカルト研究家の作家で変わった取り合わせだと思ってたんだが、最初のほうに出てきてエジプトの説明するのがエジプトの先生、最後のシメで「人はなぜ超古代文明に惹かれるのか」とか纏めるのが作家の人と別れていた。

総括として、今回の番組は確かによく頑張っていたと思う。
が、NHKなのに民法くさい派手な絵文字がばんばん飛び交うのと、途中の演出のクサさ、BGMチョイスのセンスはいただけない。随所に2chとかの掲示板に書かれてそうな香りがして「これスタッフ、なんかググって構成作ったろ…」という感じがしなくもなかった。見る人のレベルを考えたつくりだとすると、この番組は半分寝ながらダラダラとテレビを見るバラエティー番組を求める客層向けである。

ただし、CMが入らないのと、ひな壇芸人が一切出てこない点を考えると、民法での同様の番組に比べると非常にお徳な番組と言えるだろう。時間を無駄にした感は無かった。NHKならこの内容で1時間半だが、民法なら途中どうでもいい芸人のコメントとか入れて3時間スペシャルくらいに水増しするだろうからね。

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さて内容だが、この番組シリーズのウリとして、世の中に出回っている誤解や嘘の謎解き、ネタバレしていくというもの。超古代文明、アトランティス、ギザのピラミッドやナスカの地上絵は宇宙人が作ったetc…。

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元々は何十年か前にテレビがこぞって盛り上げて広めまくった話なわけで、それを同じテレビが今になって否定しているという何ともマッチポンプな構造がクッソ笑える。ちなみにエジプトの部ではジャン・ピエール・ウーダンの「大ピラミッドの中に内部傾斜路がある」説の否定もしていたが、それを日本に広めたのは他ならぬNHKスペシャルであるという、正統派マッチポンプな状態に。まあ番組制作会社が違うからしょうがないんだろうけど。当時はウーダン説が正しいのかどうか判断できる人も少なかったし。

出演者のエジプトの先生は最近ふしぎ発見のほうでピラミッド登頂をやっている。その時にピラミッドに実際登ってみると、けっこう隙間があった、とこの番組の中で言っていた。遠くから見ると石がキッチリ積まれてるように見えるピラミッドだが、実は内部は石積みが相当ザツなのだ。それがウーダン氏が内部傾斜路だと勘違いしているものの正体だ。

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そうなった理由は、たぶんこんな感じで、石積みをテキトーにがしがしやってって端っこで帳尻あわせをしたから。このテキトーさこそ、ピラミッドが人間業であるという証拠だという話だ。この話が出来るのは、実際エジプトに行ってピラミッドの研究を第一線でやってる先生が適任だろう。今回の番組のいいところは、「適材適所」で、話を聞きにいく先生を間違っていないところだ。

ちなみにマヤのピラミッドの話(中米の文明)を聞きにいったのはこの人。

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モヘンジョ・ダロ(インダス文明)はこの人。

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いずれも現地の第一線で活躍されている先生たちで、「ふむ、この人が言うなら説得力あるな。」とセリフに重みがつけられていた。こういうところにタレントまがいの適当な学者さんとか、肩書きだけで選んだほとんど現場に出てない先生出してこられるとイラっとするからねー。人選はとてもとても大事。

(なお、出番の多かった中で宗教学の先生だけは、本読んだことないから何してる人なのかよくわからなかった…。)



各ネタに対するツッコミ自体は、既に言いつくされている内容なのでさして真新しいものはない。ネットでググってもいっぱい出てくるレベルなので、この番組は、ほんとに「ネットしないし自分で調べない」「考えるより回答を求める」って人向けだと思う。

一箇所思わず笑ってしまったのが、モヘンジョ・ダロが核兵器で滅びたという説の大元を辿ろうとしたスタッフが、該当する本をAmazonで買おうとして見つけられなくて困ってたところ。

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スタッフそういう探し方してるんか(笑
結局ソースは見つからなかったが、その本に書かれているという「高温でドロドロに溶けたガラス状の砂、トリニタイトが見つかった」という話、実はそんなものモヘンジョ・ダロでは見つかっていないのだ。

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ミもフタもない一言である。最初に言いだした人たちが一体何を見たのかは著者の二人にしか判らないだろう。あとマハーバーラタは戦車浮いたり額からビーム出たり腕や顔が増えたりする物語なので、そこに史実を求めるのはかなり難しいだろうねっていうツッコミが文学研究家からあればダメ押しになったかもしれない。



そして番組の最後には、超古代文明を信じた狂信者たちの話にも繋がっていく。
そうナチスである。

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この世界の全ての文明はアトランティス人によって伝えられたもの! アーリア人はアトランティスの末裔! と言い出した挙句に、高潔なるアーリア人種と下等な雑種が交じり合うことは許せぬとして、劣った人々を排除しようとする。

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超古代文明はあったかもしれない、夢やロマンを信じて何が悪い、と言う人もいる。確かに、夢物語を信じるだけなら誰にも迷惑はかけないし、無害である。
しかしその深層にあるものが「他の人間は真実を知る私より劣っている」という、差別的な意識、あるいは選民思想である場合はどうだろうか。

これは古代文明やオカルトの範疇だけに留まらない。
たとえば「大日本帝国は優れた一流の国家である」のような思想も、実はかつてのナチスと同じ方向を向いているのだ。また厳しいことを言えば、専門知識を持つ学者さんたちの一部の間にも、「一般大衆は無知であり、我々だけが真実を知っている」のような思い上がりの甚だしい危うい言動が時折見られる。

誰しも、自分の信じる「真実」を持っている。しかしそれが、他者を排除する「真実」であってはならないと思う。


ただの謎解き、答え合わせであればありがちな内容だが、最後にナチスを出して「こういう危険性もあるんやで」とシメたのはなかなか良かったと思う。で最後にトリで出てきた原田実がお得意の大阪城を紹介する。とっても楽しそうに。輝いてた(笑

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100t級の石である。当然、これを運ぶのには人力しかなかった。でも誰も、オーパーツだなんていわない。
これに比べればピラミッドの石なんて大半は数tしかないわけで、ぜんぜん軽いほうだ。人間の力を見くびるな、というのも、一つの大事なメッセージだと思う。

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