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zoom RSS エジプト、階段ピラミッド修復失敗のニュース。

<<   作成日時 : 2014/09/09 00:10   >>

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今になって話題になり始めている階段ピラミッドの修復失敗のニュース。

世界最古のピラミッドが修復し過ぎで倒壊の危機
http://topics.jp.msn.com/digital/gizmodo/column.aspx?articleid=5701520

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*ちなみに、上の写真は2008年のもの

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*そしてこちらが現在。色々とやりすぎだwwww なんだこの鉄骨、なんだこのセメントっぽい白いとこwww 表面が昔と全然ちげえええ!



うん、まあ、エジプトさんはね、遺物の修復に失敗するのは、これが初めてじゃない。
過去スフィンクスの修復にも失敗してます(笑) なのである意味平常運転だよ! だいじょうぶだいじょうb… 大丈夫じゃねえええ



が、その話は後においとくとして、まずは日本語記事のタイトルにツッコませていただく。

「世界最古のピラミッド」は、合ってるかどうか微妙な表現… 現在のところエジプトでは確かに最古ですが、メソポタミアのジッグラト(聖塔)も現在では「ピラミッド」の名で呼ばれるので、それをピラミッドとしてカウントに入れてしまうと、「世界最古」ではない可能性がある。より正確な表現をするなら「エジプト最古のピラミッド」。他の英文ソースでは、ちゃんと「エジプト最古の」と書いているのに、なぜ「世界最古の」と書き換えてしまったのか。ちゃんと仕事しろよ記者。



で、この階段ピラミッド。地震で石が緩んで崩れかけていたのを応急処置して修復していたのが、エジプト革命後の予算の無い時代にヤッツケでやった修復のせいで、別物になってしまったようです。今になって発覚したのは、エジプト革命後、ほとんどの研究チームがエジプトから退去していたから。 大統領選挙が終わり、シシ新大統領政権が発足してデモなども落ち着いていたので、各国の学者さんたちが現場に戻り始め、そこで発覚したようです…。(ちなみに日本の学者さんたちの多くも、今年の夏からエジプトの現場に復帰しています。)

誰も見てなかった空白の数年の間に起きた悲劇。



エジプトは基本的にあまり地震がないのですが、耐震構造あんま考えてないので起きると意外とダメージが大きいです。アレキサンドリアの大灯台にトドメをさしたのも、クフ王の第ピラミッドのてっぺんからキャップストーンを叩き落したのも地震だったと言われています。
今回階段ピラミッドに深刻なダメージを与えたのは、1992年の地震だったようです。

ギズモートの元記事 や その他のソース にある動画を見ていただくと何処が崩れたのかがわかると思うんですが、階段ピラミッドの内部は元々空間だらけで、崩れやすい構造になってます…。

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階段ピラミッドの地下構造は、最初に探検に入った調査隊が内部で「遭難」したという逸話も残るほど複雑怪奇。こんな地下構造を持つピラミッドは、今のところこれしかないです。エジプト人が巨大建築を始めたばかりの頃のものなので、きっといろいろ試行錯誤があったんでしょう。おまけに石を内側に傾ける感じで積んでるからな。いったんバランス崩れると自重でつぶれちゃう構造なんだ。

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白い円筒みたいなのは中に空気入れたジャッキみたいなもの。
これで天井を支えて応急処置しているようです。

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迷宮のような通路の内部には鉄骨も張り巡らされています。


これで普通に補強していけばよかったんちゃうん、というところなんですが、そこでやらかすのがエジプトさんクオリティ。修復ではなく新規構築でピラミッドを別物に変えちゃったというのだから、そりゃ考古学者もエジプトマニアも怒る。

The company, called Shurbagy, has been working for nine years and has not been successful in any of the six projects it has worked on, the movement’s Amir Gamal told the Egypt Independent, adding that all are being investigated.

“The company has never restored any archaeological site. All projects it had were to create modern construction at archaeological sites,” Gamal said.



・工事を受け持ったShurbagyという会社の過去の6つのプロジェクトは全て失敗している
・しかも遺跡の修復はやったことがない
・今までの仕事は発掘現場に現代の新規の建物を建てることだった

…いやさ、これがもし本当だとしたら、現代の建物を建てることすら出来ない会社に、崩れかけで早急な処置の必要な一品ものの階段ピラミッドの「修復」を依頼した、ってことだよね? エジプトさんお得意の縁故採用っすかね。学習してないっていうか、昔と何も変わっていないよエジプトさん。ある意味エジプトさんらしいけど、こんなところで「らしさ」は要らないよ。


ちなみにスフィンクスの修復の時→

観光地にするためスフィンクスを砂の中から完全に掘り出したら、昼夜の温度差で石の表面が剥離。
剥がれ落ちた石をはっつけるのにモルタル使ったら余計に剥離が酷くなって、近年の修復では過去のモルタルをひっぺがすところからはじめなきゃならなかった。



ハトシェプスト葬祭殿の時も、元の形状が不明だったにも関わらず、崩れていた石を憶測で組み上げてテラスを再構築してたし、遺物管理データベースを日本の支援で導入しようとしたけど未だ自力では運用できていないらしいし、エジプトさんは、遺跡を近代的な手法で修復・保全する技術がまだ足りていないんだと思う…。

外国からの支援にだけ頼っていた頃からすれば、だいぶマシになったんだとは思いますが…。

まあなんだ、この別物にされちゃった階段ピラミッド、これからどうするんだろ。スフィンクスの時みたく、モルタルひっぺがす作業から始めるのか。今度こそちゃんとした会社が入ってくれるといいんですけどね。

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