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zoom RSS 古代オリエント博物館「なるほど! 古代エジプト」へ行ってきた。

<<   作成日時 : 2014/07/28 00:10   >>

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池袋の古代オリエント博物館でやっているエジプトイベント行ってきました。
公式>http://aom-tokyo.com/exhibition/140705_egypt.html

「キミも未来のエジプト学者」というサブタイ通り、子供たちにも興味を持ってもらえるように! というコンセプトで開催されています。非エジプトマニア洗脳にうってつけ

このイベントのいいところは、なんといっても古代エジプト人の生活がわかりやすいこと。
王族のものや神々の像だけ展示されてるエジプト展よりは、生活観溢れてる展示のほうが好きなんで、私は気に入りました。

特に入り口にあったエジプト住宅の模型が良かったです。
昔ドット絵で作ったよこれ。(※)とか思いながらニヤニヤ見てました。壁にお野菜ひっかけてあったり、入り口にツボ置いてあったり…。日干し煉瓦の説明も書いてあったり。

あと、サンダルとか子供のおもちゃとかの生活観溢れる遺物があって興味深かった。サンダルはパピルスで編むんだと思ってたけどヤシで編むのもあるのかー、とか。その時代に生きていた人たちの「生活」を知ると、昔生きてた人たちの隣に立てる気がするんですよね。

エジプト展にお約束のミイラは、まさかツタンカーメンのミイラを実物大レプリカで出してくると思いませんでしたが(笑) ミイラの作り方がイラストいりで描いてあったし、ファイアンスやガラス製品コーナーではコアガラスの作り方も図解してあったりして、展示物はそう多くないけどヘタなエジプト展より説明が詳しかったです。

こういう丁寧なとこがオリエント博の展示のウリだと思います。子供づれの人にもよさそう。
夏休みでサンシャインシティ激コミですが、オリエント博のあたりは人少な目なのも嬉しい…。

というわけでエジクラスタの皆さん、非エジ仲間を是非連れこんでみてください。布教がはかどりますYO★


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展示の最後に日本のエジプト発掘隊のプロジェクトについて説明がありました。早稲田の発掘してるやつは散々報道されてるし、もういいだろってことで飛ばして、あまり知られていないだろうやつを紹介。てか自分も知らないのありました。


・エジプト西方デルタ イドゥク湖南域の遺跡調査
・早稲田大、東海大、三重大、東大、同志社大 合同


アレキサンドリアの背後にある低湿地(背後=海と反対側= 南側?)の踏破調査。
海岸地域は発掘がされているが湖沿いの低湿地はほぼ手付かずなので、そこの調査をしている。多くは海と繋がった干潟で塩分濃度が高いため農地に適さないはずだが、ヘレニズム時代の遺跡がある。地形調査から入っているが、今年の夏からは遺跡の地表面探査が始まる予定だという。


関連しそうなのはこのあたりかな? 衛星写真使うのは最近の考古学の流行になってきてるっスね。

衛星写真を利用したエジプト・西方デルタ地域における遺跡立地条件の研究
http://kaken.nii.ac.jp/d/p/20401035/2008/3/ja.en.html

あと、過去に講演も行われていた模様。

「ナイル・デルタの環境と文明―ブヘイラ地方をめぐる学際的地域研究−」
http://www.kikou.waseda.ac.jp/ias/research/mext2.php?id=595


古代において、生活の困難な低湿地では、どのような形で経済が成り立っていたのだろうか。氏は、胡麻や豆類の栽培、三角帆や投げ網による漁、水鳥の狩猟、葦製品の加工、土器やガラス器の製造、葡萄やオリーブの加工などを組み合わせた生業複合によって低湿地の経済が成り立っていたと推察している。


確かにエジプトだからって単純にみんな小麦栽培してたわけじゃないよな、生活の地域差ってなかなか面白そう。



・関西大学のエジプト調査
・関西大学


2003年から行われているエジプトのサッカラの調査。発端となったのはウナス王の王女イドゥートのマスタバ修復らしいが、現在は多国籍・多文化の合同研究になっている模様。考古学の調査というと「何か発見した」ばかりが取りざたされるけど、おそらくこちらは遺跡の修復がメインな、「発見したあと、どう保存していくか」っていう研究なんだろうな。地味だけど重要なとこです。


関西大学 文化財保存修復研究拠点
http://www.kansai-u.ac.jp/icp/

プレスリリースとか見ていくと、エジプト以外の場所でも活動しているみたい。
マチュピチュ遺跡の保存修復とかクノッソス宮殿とかいう文字も見えた。

イドゥートの墓の修復に関する記事はここで見つけた。
http://www.kokushikan.ac.jp/research/ICSAI/publication/pdf/0586_4406_028.pdf

(同じPDFに、「イドゥク湖南域の遺跡調査」についても記載がある)



・アコリス遺跡発掘
・筑波大学


昔からひっそり追いかけているプロジェクト。中部エジプトの遺跡ってあんまり発掘してるとこが見つからなかったんだ…。
ナイル中流ミニヤにある遺跡で、古王国時代からローマ時代まで3000年にわたる居住の跡がある。発掘開始は1981年と古いが遺跡が大きいため1割ほどしか明らかになっていないという。

てか30年越えて発掘していて面白い発見もたくさんあるのに、露出が少ないというか、宣伝が弱いんだよなあここ(´・ω・`) 

2012年にオリエント博で講演会がありました。
http://www.sa.il24.net/~aom/ten1202akoris.html


活動報告なんかは、つくばのリボジトリで見られます。

https://tsukuba.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_snippet&all=%E3%82%A2%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%82%B9&count=&order=0&pn=1&st=1&page_id=13&block_id=83

一般書とかで紹介してもらえると人に伝えやすいんだけどなー。
「何が面白い遺跡なの?」って聞かれても、「壁。」とか「道。」とか、なんかうまく言えない…。



・ハルガ・オアシス、アル=ザヤーン神殿遺跡の調査
・東京工業大学、首都大学東京


エジプトの発掘ってナイル流域が多くて、オアシス地帯は手薄だと思うんです。
そんな中、ハルガ=オアシスという僻地に挑んだこのプロジェクト。オアシスに建つアル=ザヤーン遺跡が最初にいつ建てられたのか、どのように使われていたのかすら分からない。その謎を解明しようという期待のプロジェクトです。


詳細はこのへん。

エジプト西方砂漠ハルガオアシスにあるアル・ザヤーン神殿西遺跡の解明
https://kaken.nii.ac.jp/d/p/15251006.ja.html

考古遺跡調査への情報技術導入実験-エジプト・アルザヤーン神殿遺跡
http://kaken.nii.ac.jp/d/p/19254002.ja.html

これも地中レーダーとか機材持ち込んでの科学調査から入ってますね。GPSや衛星写真を使ってるのも今風。最近の考古学は、「掘らずに」調査できるからすごい。逆に、発掘は掘るもんだろ?と思ってる先生方は置いていかれてそうな気もする。

神殿周辺がかつては緑だったことなども分かっていているようです。



周知のとおり、エジプトでは2011年に大きな政変があり、その後、治安などが不安定な状態が続いて、調査隊が活動することが難しくなっています。そのため、いずれのプロジェクトも2011年ごろを区切りに、現在まで数年のブランクがある状態。今年あたりから調査を再開するらしいので、現地に行かれる研究者の皆様には、気をつけて頑張っていただきたいです。


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※ドット絵でつくった

別館でエジプトRPG公開中です…(こそこそと宣伝)
http://www.moonover.jp/bekkan/rpg/index.htm

Windows7でも起動することは確認しました。
とりあえずプレイは出来そうなかんじ、もし不具合とか出たらご連絡ください…。

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