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zoom RSS 勇者の条件 〜円卓の騎士たちには両親がいない。

<<   作成日時 : 2014/05/01 00:10   >>

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こないだ読んだ「アーサー王伝説万華鏡」という本の中で、ちょっと気になってた部分があった。
「バーン=ジョウンズにとってのトリストラム」という節の最初のほうにあった、こんな文章である。

「父親を知らぬ英雄たち」とは、アーサー王伝説に登場する主要な騎士たち、すなわちアーサー、ランスロット、パーシヴァル、トリストラムらの出生と成長過程に見出される共通点であり、このテーマに関してわたしはほかのところで発表したことがある。いずれの騎士も、父親の顔も出自も知ることもなく、またパーシヴァルを除くと、母親をも知らずして成長する。


アーサー王伝説に傾倒した画家、バーン=ジョウンズが、自らの境遇とトリストラムを重ね合わせていたのかもしれない、というくだりである。これを読んだとき、そういやそうだ、円卓って親を知らない人の集まりだ、気が付いてしまった。アーサーは有名だから意識はしていたが、他の円卓の主要メンバーも、目立つ騎士たちは確かに「父親を知らぬ英雄たち」、というか「両親の愛を受けずに育った英雄たち」だ。

もちろん愛情なく育てられたわけではない。アーサーの場合、義兄や義父の家族がいたし、ランスロットには養い親が、パーシヴァルには母が、トリスタンには叔父がいた。でも確かに、両親揃ってる「ごく普通の家庭」からはスタートしない。

そこで思い出したのが ドラクエの歴代主人公は大抵母親がいないよね って話だ。


母親がいないとか、父親が死ぬとか、そもそも実の両親じゃないとか、ドラクエ主人公はわりとスタート時の家庭状況が悲惨だという話があり、シナリオライターが病んでるのではとか言ってる人もいたけど、あれだよ。よくよく考えてみると、昔から、父母欠けてる状態からスタートするのが英雄のお約束だったんじゃないか。(笑)



アーサー王伝説では、他にも父母のどちらかが欠けているメイン登場人物がいる。ガラハッド(母死亡、父は育児放棄。修道院で育つ)や、モルドレッド(母の夫は実の父じゃない)だ。

こうして眺めてみると、主要な登場人物の中で両親ともに揃っているのって、ケイ卿とガウェインさん一家くらいじゃないのか。ていうかガウェインさん家はロット王強すぎで子供作りすぎである。どう考えてもドラクエなら主人公にはなれないポジション、緑ドットで主人公の親友とかで出てくる立ち位置。いや、ガウェイン主人公の伝説もあるんだけども。なんていうか、円卓の中ではアーサーと関連づけられた最古参の英雄なのに後世の扱いがあまりよろしくないのって、中世の人が好む「英雄」のお約束に当てはまらなかったからなんじゃないのか…とか。

ちなみに近隣の伝説では、まずジークフリートが父母を知らずに小人に育てられる英雄の一人だし、ケルト神話のルー神なんかも両親のもとを離れて養い親に育てられている。ここでもやはり主人公キャラは特殊な家庭事情がある。



何なんだろうな、この、王子が最初から王子として両親に見送られて魔王退治に出かけずに、森の奥で出自を知らずに暮らしてから戦いに身を投じる、みたいなお約束って。どこが発祥なんだろう。理由も良く分からない。父親がいると何かにつけて父親と比較されるのがマズいのだろうか。父と一緒に冒険に出るのじゃダメなのか、ドラクエ5みたいに。

この問題は、宿題として少し考えてみようと思う。


※なおラノベ・ことにハーレムものにおける父親不在はご都合のためのお約束ということで容易に結論づけられるため、ここでは論じないことにする。

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