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zoom RSS 古代メソポタミアへの旅をはじめよう。「シュメル人たちの物語」

<<   作成日時 : 2014/04/28 00:10   >>

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ちょい調べ物があって図書館で借りてきた久々のシュメル本がこちら。
この著者の本は「シュメル 人類最古の文明」なども読んだことがあるが、どれも文章の組み立てが巧くて読みやすい。初心者でもするっと読めそうな割に内容が濃いのもポイント。

五〇〇〇年前の日常 シュメル人たちの物語 (新潮選書)
新潮社
小林 登志子

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「五千年前の日常」というタイトルに外れず、実際に古代に生きていた人々の生活を感じられる雰囲気があった。ただその日常の大半が、王や一部エリートに限られているのは、一昔前のエジプト学と同じで「名も無き庶民」は文字通りり「名前すらも見えない」からなのか。シュメル人(一部アッカド人も)の日常生活の概要はだいたいなぞってくれているようだったが、あくまで選ばれてある王族たちの日常がメインとなっている。

さてこの本を読んでて、ちょいと気が付いたことがある。
それはメソポタミアが、資源に恵まれず、威信財を得ようとすれば外国から輸入するしかなかった地域だということだ。

シュメルの言い回しで、「金も瑠璃も持ち去った」というものが紹介されていた。
これは、シュメル人にとって金と同格なものは瑠璃(ラピスラズリ)で銀ではないということ、金と瑠璃は第一の財宝と考えられていたことを表すという。(ちなみに銀と同格として対比されるのが銅。)



メソポタミアは「泥しかない」地域なのだと、この本では書かれている。
これはちょっと意外だった。確かに地図を見てみると、ティグリス川もユーフラテス川も、川沿いに資源の取れる場所が無い。

エジプトには金があり、石材があり、ナトロンがあった。豊富な石材はピラミッドづくりに、ナトロンはミイラづくりに使われたが、シュメル文明の発展した二つの河川の交わる地域にはそれもないみたいだ。

・金 →アルメニア山地、イラン高原
・砂金 →インド方面
・銀 →タウルス山脈、アナトリア
・黒曜石 →アナトリア
・ラピスラズリ →アフガニスタン(バダクシャン地方)
・銅 →イラン高原、アナトリア、マガン
・錫 →アフガニスタン西部
・閃緑岩 →マガン
・レバノン杉 →レバノン方面
・瀝青 →ユーフラテス川中流

で、ふと思い出して家にある本をあさってみたら…これだー!

画像


※↓の本からの図


この本読んだときは、読み流してて良く分かってなかったんだよね、確かに、よく見たら川沿いなんもない。
「天然アスファルト(瀝青)」くらいしかないわ…。エジプトも大概資源ないと思ってたけど、木材がないくらいで金や宝石類は取れるから、何気に文明築くのイージーモードじゃないですか。

シュメルの地が「粘土とナツメヤシしかない」と言われる言葉の意味を今さらのように理解した。
だからこそ、各都市の歴代王たちは周辺との結びつきに注力し、早くから交易商人たちが近隣諸国の間を駆け巡っていた。手形や代替貨幣などが比較的早くから使われ始めたのも必要に迫られてだったのだろう。

古代エジプトには、交易という概念も、メソポタミアのような商業システムもついぞ発展しなかったが、それは古代世界において最も価値の高い金を豊富に産出し、金と交換でなら何でも手に入るのでテケトーな商売してても問題なかったからなのかもしれない。


あと、本の最後のほうで紹介されていた、オックスフォードがやっているシュメルの文章電子化プロジェクトのURLは、本のURLが転記ミスなのか、URLが変わったのか、今は↓これになっているっぽい。

http://etcsl.orinst.ox.ac.uk/

とりあえずギルガメシュで検索してみた。(ギルガメシュの名前の「š」は「&c;」に置き換えて、「Gilgame&c;」で検索すること。) ギルガメシュのフワワ退治テキストの英訳こちら。

VerA
http://etcsl.orinst.ox.ac.uk/cgi-bin/etcsl.cgi?text=t.1.8.1.5&display=Crit&charenc=gcirc&lineid=t1815.p1#t1815.p1

VerB
http://etcsl.orinst.ox.ac.uk/cgi-bin/etcsl.cgi?text=t.1.8.1.5.1&display=Crit&charenc=gcirc&lineid=t18151.p1#t18151.p1


VerA 148QQ-148AAA行目付近…

Couldn't I get close to you and your family? Just hand over your terrors to me! I want to become your kinsman


うむ。


え、ギルとエンキドゥ仲ええなあとかニヤニヤしましたが決して邪な意味ではありませんよ。
決して。

いやほんと、最近はなんでもWeb上にあるから、探すとこさえ知ってれば、自宅で誰でも研究者と同じ資料が手に入るんだよねえ。卓上での資料だけですけど。

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