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zoom RSS 最後の武士の話 と言いつつダメな親父の話だった…「命も要らず、名も要らず」

<<   作成日時 : 2013/09/06 00:10   >>

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あれえ、こんな話だったっけ。
と読みながら思った、この本。「命も要らず、名も要らず…」は、西郷隆盛が山岡鉄舟を評して言った言葉の一部だが、その言葉があまりに有名で、そのイメージにとらわれすぎているんだろう。

命もいらず名もいらず_(上)幕末篇
日本放送出版協会
山本兼一

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歴史上は「偉人」な感じの扱いなのだろうけれど、なんというか、だいぶダメ男だ。剣術が強い、それはよい。父亡き後、幼い弟たちの面倒を見ていた、それもよい。何事にも一途で不器用な男―― というイメージだったのだが、読んでいるうちに ただのバカ に見えてきてしまった。

兄と不仲で、兄の家を出てからは貧しい暮らし。
親から受け継いだ金は、ろくでもないことに使い果たす。
家が貧乏で畳もなく、布団すら売り払ってしまう。赤貧の中で妻は最初の子供を死なせてしまう。
貧乏なのに酒はひたすら飲む。で、酒をやめろと言われているのに飲み続けて癌で死ぬ。
ここだけ書き出すと、ものすごいダメ人間。剣や禅の道を極めたのは事実のようだが、ただひたすら己の道に没頭し、妻子や家庭を顧みた痕跡はない。

というか、嫁さんは、よくこの男についていったものだと思う…。
遊郭通いのエピソードなんて、うまいこと書いてるけど結局男の言い訳だよ。実直に剣の道に邁進してきた若い男が、嫁をもらってソレを覚えてハマったんだろ? 何事にもハマったらとことんな性格だったんだろ? 技を極めるとかそんなカッコイイ話じゃなくて、下半身の自制が効かんかっただけじゃないのか…。

英雄色を好む、なので、それはそれでアリではあるのだけれど、「毎回遊女をとっかえひっかえしていた」というのがまたなんとも。女ならなんでもいいのか的な。
ほんとよく奥さんは我慢していたと思う。
むしろ主人公奥さんで武勇伝書けるだろ色々。

著者が馬鹿正直に書きすぎなのかもしれない。あるいは、著者が敢えて家庭に関する記述を省いたのか。

長男に対して「出来が悪い」とか言ってるけど、あーた何も育児に関わってないでしょ…子供に接してないでしょ…と。
弟子はたくさんいたみたいだけど、特に傑出した親しい弟子がいるとは書かれていない。自分の道を極めることには熱心だったけれども、人に何かを伝えることはできなかった。子供も弟子も、人の育成には不向きな人物だったと思った。

それにしても、実の兄は結局どうなったのだろう。

序盤でディスられまくっている(笑)兄については、序盤にたもとを分かって以降まったく出てこない。縁が切れてしまったのか。弟たちや妻方の親戚は頻繁に出てくるのにもかかわらず、である。
序盤での軍事訓練のエピソードからして、兄のほうは、指揮官向きで決して無能ではなかったと思う。猪突猛進型の鉄舟とは、ウマが合いさえすれば兄弟でうまく組めたんじゃないの? と思わなくもない。ていうか、兄がけなされすぎ、鉄舟持ち上げられすぎな気がする。


現代の基準に照らし合わせると、ダメ夫、ダメ父、親戚にいたら鼻つまみ者な人物。
描き方次第では好人物にもなるだろうが、私生活を見る限り、人間的な魅力をあまり感じない。

ひたすらに孤高の道を極める男、と見ればカッコいいのだけれど、家族や親戚に迷惑かけまくりなのは、ちょっとなー。自分は命も名前も要らんで構わんのでも結構だけど、嫁さんに辛い思いさせちゃダメ。貧乏のせいではじめての子供が亡くなるとか、女性は絶対辛いはずだよ。




というわけで、自分は実は奥さんが女傑だった説を唱えてみたいと思う。
むしろ鉄舟より奥さんの伝記のほうが面白そうだな。

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