現在位置を確認します。

アクセスカウンタ

zoom RSS ミュシャ展に行ってきた。後半のミュシャさんが若干病んでる件

<<   作成日時 : 2013/05/13 00:10   >>

トラックバック 0 / コメント 0

六本木でやってるミュシャ展に誘われたので行ってきた。
死ぬほど混雑していた。

繰り返す、死ぬほど混雑していた。
しかも図録持って来てる人もいた。日本人ミュシャ好きすぎだろ…。

ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展
http://www.ntv.co.jp/mucha/

前半の有名な絵のところは人多かったけど、後半に行くにつれて人が減っていくというか。
後半のミュシャは、たぶん、大勢の人の好きな幻想的で美麗なミュシャの世界とは違うんだろうな。でも、後半の陰鬱な雰囲気を持つミュシャも、ミュシャには違いない。というか、彼のたどり着いた最後の終着点は、間違いなくそこなんだと思う。

******

ミュシャの出身はチェコ。
なので首都プラハにはミュシャ(チェコ語読みでははムハ)・ミュージアムがあるのだが、そこには思っていたほど作品はなく、今回の展示会の作品の多さにはちょっとぴっくりした。たっぷりとした見応えがあるのでミュシャ好きな人なら混雑の中でも足を運んでみる価値はあると思う。

下の写真はネタで行ったミュシャ・レストランの写真。まあ店内の装飾がミュシャなくらいだったけど、料理は無難で旨かった。

画像


と、そのチェコ旅行の時に調べた限りの知ったかなのだが、ミュシャの活動は、大きく2つに分けられると理解している。
前半、売れっ子デザイナーとしてパリ、アメリカで、商品の広告などの発注を受けて商業的なイラストレーター、画家として活動していた時期。
後半、チェコに戻り、祖国のために無償で仕事を引き受けるようになった愛国画家としての時代。

晩年にはチェコはナチス・ドイツの支配下に入り、その愛国的な活動のせいで投獄され、そのときに体調を崩したのが原因で79歳で死去。晩年の作品は、自らのデザインする女性たちを「祖国チェコ」の象徴として扱ったり、建国の伝説に登場する巫女リブシェや、救世主・聖ヴァーツラフといったチェコの過去の栄光に関わるキャラクターを描いたりしている。

人気の高い商業作品は国に帰るまでの間に作られたもの。
どことなく暗い作品は、祖国の危機を知って帰国し、自国民のために描いたもの。しかし自国のために描かれた作品はあまり高い評価を得ることなく、国内でも人気は出なかったらしい。

誰だったか忘れたが、ミュシャの後半の絵をして、誰かが言っていた。「国というものを擬人化しようとしたとき、その絵に描かれた女性は汎用的なシンボルでしかなくなっている」
商業作品を描いていたときは魅力的でイキイキとしていたミュシャの女性たちは、自国のために描かれるようになった絵の中では何故か魅力を失ってしまっている。

擬人化という意味では、「四季」や「音楽」といったものを擬人化したイラストもあるから、それが原因ではないはずだ。雰囲気が暗いだけではない。絵に込められたキアイというか、国の威信のようなものが微妙に空滑りしている危うさを感じるような気がした。
後半の女性たちの絵は、妙に目に力があって、画面の向こうから睨みつけてくるのだけれど、受け止める側はそういうアツい絵は求めていない…みたいな。

画家の描きたいものと、大衆の求めるものが食い違ってしまった結果なんだろうなあ…。

たとえるなら、萌え絵で人気のマンガ家(蒼樹 ○め)とかが、「竹島奪還に賛成します! 不法占拠に抗議!!」とか言い出して日章旗掲げた自衛隊員の絵をバンバン描き出した、とかそういう感じ。ええーあなたに求めてるのはそういう作風じゃないんですけど…つかただでさえ殺伐としてるのに火に油注ぐんですか、もうちょっとホンワカ路線で場を和ませていただけませんかね…みたいな。

しかし自分の意志を貫いてナチスに投獄されて死去。ある意味、やりきった人生とも言えるだろう。

*******

イメージが確立してしまった商業画家って、なかなかその路線から外れられないんだよね。
ミュシャの描いた戦争の絵とか、いや上手いんですけどなんか違うよね…って、やっぱり違和感を感じてしまった。これから見に行く人がいたら、ぜひ感想を聞いてみたいところである。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ミュシャ展に行ってきた。後半のミュシャさんが若干病んでる件 現在位置を確認します。/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる